昨年“イケイケ”で息切れ教訓に…遼 Vへ腹八分目調整

[ 2012年3月14日 06:00 ]

フロリダ入りし、早速練習する石川遼

 15日開幕のトランジションズ選手権に出場する石川遼(20=パナソニック)は12日、会場のイニスブルックリゾート&GCで軽めの調整を行った。先週のプエルトリコ・オープンでは米ツアー自己最高の2位。ただし、その余韻を引きずることなく練習は1時間で早々と切り上げてリフレッシュに努めた。昨年は月曜日からのイケイケ調整で失敗もあったが、今回は腹八分目の調整で2週連続の優勝争いを目指す。

 午後になって会場入りした石川は多くの選手から声をかけられた。クラブハウスの選手ラウンジでも、メーカー関係者らが健闘を称えてくれた。「キャデラック選手権の裏試合だったけど、こんなに見てくれているんだなと思った」とあらためて喜びを感じた。

 それでも浮足立っていないことは、練習時間の短さからも読み取れた。昨年8月にもブリヂストン招待で優勝を争って4位となったが、翌週の全米プロは147位で予選落ち。この時は優勝争いの余勢を駆って月曜日から9ホールを回るなど積極的な調整をした。結果的には心身のスイッチを切り替えられずに惨敗。「言い訳になってしまうけど、違った調整方法もあったかもしれない」と反省した。

 その時の教訓を生かして、今回はショットとパットのチェックに約1時間費やしてすぐにコースから離れ、宿舎で軽めのトレーニングで汗を流しただけだった。仲田健トレーナーも「全く休むよりは少し体を動かすことでリラックスできるはず」と話す。「今週も目の前の1打を淡々とこなしていきたい」という石川は、かかりすぎることなくほどよい緊張感で試合に備える。

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2012年3月14日のニュース