サントリー 逆転リベンジ勝!2冠に王手

[ 2012年3月12日 06:00 ]

<サントリー・東芝>東芝のタックルを引きずり、ゴール前に迫るサントリー・畠山(右)

ラグビー日本選手権 サントリー23―8東芝

(3月11日 国立)
 サントリーが2冠に王手をかけた。準決勝2試合が行われ、国立で東芝と対戦したトップリーグ王者のサントリーは23―8で逆転勝ち。前半は7―8で折り返したが、後半3分にCTBニコラス・ライアン(32)のPGで逆転すると、同13分にフッカー青木佑輔(28)がトライを決め、リーグ戦(18―21)で敗れた雪辱を果たした。NECを41―3で下したパナソニックと18日(国立)に4大会連続決勝で対戦する。
【日程&結果】

 サントリーのプロップ畠山健介(26)はノーサイドの瞬間、東芝のロック大野均(33)の元に一目散に駆け寄った。東日本大震災で発生した津波によって宮城県気仙沼市の実家が流されてから丸1年。福島県郡山市出身の大野と熱い抱擁を交わした畠山は「東北に熱いものが伝わる試合ができたと思います」と健闘を称え合った。

 前半は猛攻にさらされた。東芝の強力FWのプレッシャーを受け、自陣ゴール前にくぎ付けにされる一方的な展開。畠山は「(今季)唯一負けた悔しさを思い出すため」と、声を出して鼓舞。何度もゴールラインを割られそうになったが耐えてトライ1本だけに抑えた。

 後半は逆に足が止まった東芝に圧力をかけ続けて相手の反則を誘い、PGで着実に加点して逆転勝ち。「前半を我慢して8点に抑えたのが勝因だった。決勝でも内容より勝ちにこだわりたい」。18日の決勝では宮城県気仙沼市のアパートで暮らしている家族を招待するという。畠山にはチーム初の2冠しか見えていない。

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2012年3月12日のニュース