東北でフィギュアの演技会 荒川静香らが子供らと滑る

[ 2012年3月11日 19:29 ]

 東日本大震災からの復興を目指す東北で11日、フィギュアスケートの演技会や射撃の大会が開催された。震災で損壊し、昨年7月まで閉鎖された仙台市の「アイスリンク仙台」では同リンクで育ったフィギュアスケートのトリノ冬季五輪女王、荒川静香(30)や男子の世界選手権代表、羽生結弦(17)=宮城・東北高=が華麗な演技を披露した後、被災した子どもたちとも一緒に氷上で滑った。

 リンクで練習中に震災に遭遇し、避難所暮らしも経験した羽生は「震災直後は被災地代表と扱われるのがすごく嫌だったが、今はみんなの記憶が薄れないように東日本大震災の象徴として滑りたいという思いが強い」と話した。

 ライフル射撃の全日本選手権は、震災で中止となった昨年の大会と同じ宮城県石巻市で行われ、地震が起きた午後2時46分には選手全員が犠牲者に黙とうをささげた。

 ロンドン五輪代表の松田知幸(36)=神奈川県警=は昨年、大会前日の練習中に地震に遭い、近くの老人ホームで一夜を過ごした。1年前と同じ場所に戻り「被災地が復興していく様子に力をもらった。今度は復興に力を与えられたら」と感慨深げ。金メダルを目指す今夏の五輪に向け「メダルを取って被災地に力を与えたい」と約束した。

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2012年3月11日のニュース