遼 最少22パット!67で回り4差3位浮上

[ 2012年3月11日 06:00 ]

第2ラウンド、通算7アンダーで3位に浮上した石川遼

プエルトリコ・オープン第2日

(3月9日 トランプ・インターナショナルGC=7506ヤード、パー72)
 初日21位の石川遼(20=パナソニック)は第2ラウンドのベストスコアタイとなる67で回り、通算7アンダーの3位に浮上した。ショットは荒れ気味だったが、出場選手中最少の22パットと小技がさえた。首位のマット・ジョーンズ(31=オーストラリア)と4打差の好位置から、米ツアー初優勝を目指して決勝ラウンドの戦いに臨む。

 「ブエナ、ブエナ!(いいぞ!)」。プエルトリコのファンから石川に送られるスペイン語の声援が、ラウンドが進むにつれて大きくなっていった。最終ホールも軽やかなロブショットでパーをセーブ。ホールアウト後は多くのファンからサインをせがまれた。

 「よかったのはショートゲーム。グリーン周りでうまくプレーできた」。ピンチを何度もくぐり抜けたアプローチに加え、2メートル弱の際どいパーパットもよく入った。おかげでパット数は前日の31から大きく減少し、わずか22で収まった。

 練習日から行ってきたのは一方の足を上げて目をつむっての“一本足パット”練習だ。ラウンド中も他の選手のプレー中に一本足で素振り。「バランスが取りにくいから体幹が安定しないと打てない」とどっしりした構えを体に染み込ませた。

 さらに今週はアドレスで静止してからの動きだしを早めた。先週のプライベートラウンド中、試合よりも動きだしが遅いことに気づいた。止まる時間が長ければどうしても体はこわばる。「だから止まってから1秒以内に打つようにしている」とテンポの良さも好プレーの秘密だった。

 首位と4打差の3位はまぎれもなく優勝圏内。世界ゴルフ選手権シリーズの裏開催とはいえ、今大会も優勝者には2年のシード権が与えられる。優勝できなくとも石川は5人までの2位タイ、もしくは単独3位となれば、昨季終盤に獲得した特別一時会員の資格が手に入る。シーズン序盤で12試合の出場試合数制限が解けるため、米ツアーのシード権獲得を目指す上でも大きな前進。11日の最終ラウンドは東日本大震災の犠牲者のためスタート前に黙とうし、喪章をつけてプレーする。

 ≪平均パット数1位に≫石川は第2ラウンドを22パットで回ったことで、予選ラウンドの平均パット数は26・5で全体で1位になった。なお、国内ツアーではギネス記録となる58をマークした2010年5月の中日クラウンズ最終日に20パットがあり、アウト10、イン10だった。

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