“最強公務員ランナー”川内、藤原を挑発「7分台で走る」

[ 2012年2月25日 06:00 ]

会見中、ゲブラシラシエ(左)と談笑する川内

 ロンドン五輪男子マラソンの選考会を兼ねた東京マラソンはあす26日、東京都庁から東京ビッグサイトまでのコースで行われる。24日には都内で有力選手が会見。最強公務員ランナー川内優輝(24=埼玉県庁)が、09年世界選手権代表の藤原新(30=東京陸協、写真)と舌戦を繰り広げた。

 「1日2時間の練習でも、2時間7分台で走れることを示したい」と目標を掲げた川内は、目標タイムを明言しない藤原新を「新さんが明言しないので、僕が明言したい」と挑発。藤原新が「明言しないのは(川内が言う)7分台で持ち上がるようにしたんだよ。25キロ以降はお互いに引っ張っていこう。後ろにつくのはダメ」とけん制すると、川内も「新さんは日本記録(02年・高岡寿成の2時間6分16秒)狙いだと分かった」と冗談交じりに応戦。同席した前世界記録保持者のハイレ・ゲブレシラシエ(38=エチオピア)が「けんかは良くない」と笑顔で仲裁に入り、会場の笑いを誘った。

 「皇帝」ゲブレシラシエについては「憧れとも言えない、雲の上の存在」と敬意を表した川内。昨年終盤の見事な粘りで2時間8分台を記録した大会で代表入りを確定させる決意だ。

 <ゲブレシラシエ復活へ「状態いい」>ゲブレシラシエは「状態は非常にいい。私にとって走ることは人生そのものだ」と話し「2時間4分台を出せるかどうかは分からない。大きなチャレンジになると思う」と続けた。近年は苦しい成績が続く。10年11月のニューヨークシティーで途中棄権し引退を表明。撤回したが3カ月後の東京は故障で欠場した。昨年9月のベルリンでも途中棄権。ロンドン五輪の選考でも背水の陣に立たされている。11年1月から今年7月8日までが参加標準記録の有効期限だが、まだ完走さえない。「皇帝」が東京での復活を期す。

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