マスターズ圏再浮上…遼「スタイル見失わず」収穫13位

[ 2012年1月31日 06:00 ]

18番、ギャラリーの声援を受ける石川

USPGAツアー ファーマーズ・インシュランス・オープン最終日

(1月29日 米カリフォルニア州サンディエゴ トーリーパインズGC南コース=7569ヤード、パー72)
 南コースで最終ラウンドが行われ、11位で出た石川遼(20=パナソニック)はパープレーの72にとどまり、通算9アンダーの13位に終わった。6番のイーグルなどで一時は5位まで順位を上げたが後半に失速。しかし、昨年ブリヂストン招待の4位に次ぐ米ツアー2番目の好成績(ストロークプレー)を残し、次戦以降への期待を抱かせた。7打差を追いついたブラント・スネデカー(31=米国)がプレーオフの末にツアー通算3勝目を挙げた。

 トップ10を逃したとはいえ、石川は結果とは違う部分に大きな手応えを感じていた。「攻めるところは攻めて引くところは引いてプレーできた。4日間通して自分のスタイルを見失わなかった」と収穫を口にした。

 攻めたところは6番だった。3、4番の連続ボギーの後で迎えたパー5、255ヤードから3メートルに2オンに成功。イーグルでスコアを取り返した。ただし、3日間続いた69のスコアに届かなかった原因はパットだ。

 「昨日まで入っていたミドルパットが入らなかった」と不規則に転がるポワナ芝に手を焼いた。特に石川や最終組がスタートする頃には芝が伸び、選手にも踏まれ、グリーン面はさらに難易度を増していた。

 アップダウンの激しい攻撃ゴルフが石川の持ち味ではあるが、今大会ではパーの数が48で全体の8位と光っていた。「絶好調でなくてもまあまあのプレーを続ければ、こういう位置にいられる」。背伸びした攻めをせずに1Wでの大ケガを避ける。そうすれば予想以上に上位にいられた。米ツアーで安定して力を発揮するためのゴルフが少しずつ見えてきた。

 世界ランクは1つ上げて、再びマスターズ出場圏内の50位。ただし、安全圏には程遠い。結果が必要な立場でもあるだけに13位で100%満足はできない。今大会でのゴルフを叩き台にして今後の試合で優勝争いに加わっていけるかどうか。恒例の新潟スキー合宿の後に向かう次戦はノーザントラスト・オープン(2月16日開幕、カリフォルニア州)。4年連続出場となる大会で石川の真価が問われる。

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