また左足…野口、大腿裏炎症で大阪国際女子マラソン欠場

[ 2012年1月26日 06:00 ]

大阪国際女子マラソンを欠場することになった野口みずき

 アテネ五輪女子マラソン金メダリストの野口みずき(33=シスメックス)が左太腿裏の炎症のため、ロンドン五輪代表選考レースの大阪国際女子マラソン(29日)を欠場することになった。25日に大会事務局が発表した。相次ぐケガに泣かされてきた野口は、選考最終レースとなる3月11日の名古屋ウィメンズで五輪出場権獲得を目指すことになった。

 大阪市内で会見に臨んだシスメックスの広瀬永和監督によると、野口が違和感を訴えたのは合宿を行っていた米コロラド州ボルダーから帰国する直前の19日。日本へ向かう機内で左太腿の張りが強くなり、帰国翌日の20日に京都市内の病院でMRI(磁気共鳴画像装置)検査などを受けた結果、「左太腿ハムストリング炎症」と診断された。

 野口を治療する原邦夫医師が「疲労により張りが取れない状況。ランニングは可能であるが、万全の体調で選考会に臨めない」と説明したように、野口は軽いジョギングなどで様子を見たが回復しなかった。24日に広瀬監督と話し合い「無理して出るよりも、ベストな状態で出る方が納得のいくレースができる」と欠場を決断。大会事務局に欠場届を提出した。幸い、1週間から10日間ほどの療養で練習を再開できる見通しで、3月11日の名古屋ウィメンズへのスライド出場も即決した。

 会見に姿を見せなかった野口は「大阪に向けて調整してきましたが、帰国直前に痛めてしまいショックでした。しかし、少し休めば良くなる程度の症状なので気持ちを切り替え、最後の選考会である名古屋に向けて頑張ります。私は諦めません!」とのコメントを発表。最終選考レースでの五輪切符獲得にかける意気込みを示した。

 ただ、楽観はできない。脚筋力を生かした独特のストライド走法は負荷が大きく、野口は左足の負傷に悩まされてきた。今回も左太腿裏の炎症。広瀬監督は「筋力的に弱っている分、左に負荷がかかるので痛めやすい」と打ち明けた。昨年11月から始めたマラソンの強化合宿は計2カ月以上に及び、4度の40キロ走など走り込みにも力を入れた。今後練習を再開しても男子顔負けの練習量に耐えられるか微妙だ。それでも同監督は「順調にいけば(名古屋ウィメンズの)スタートラインに立てる」と説明。北京五輪前に左大腿部の肉離れを発症した時と違い、慎重に見極めた部分もあるといい、残り1カ月強での復調に自信を見せた。

 昨年10月の実業団女子駅伝西日本大会で復帰した時、野口はこう語った。「これまで何度も何度も諦めかけていたが、私には諦めきることができなかった。何回転んでも立ち上がろうと思いました」。今回も不撓(ふとう)不屈の精神で、奇跡の復活を目指す。

 【野口とケガ】

 ★06年9月 ベルリンマラソンに向け調整中に左足首を痛め欠場。

 ★07年4月 ロンドンマラソンに向け調整中に左アキレス腱の故障が再発し、出場を回避。

 ★08年8月 スイス・サンモリッツでの合宿中に左大腿部の肉離れを発症。17日に予定されていた北京五輪のレースを欠場。回復に時間がかかり、同年10月の世界ハーフも欠場。

 ★10年12月 全日本実業団女子駅伝でシスメックスの3区(10・0キロ)を走ったが、発熱と左足首疲労骨折の影響で区間20位に終わる。

 ★11年6月 菅平高原での練習中に左臀部(でんぶ)の肉離れを起こし、夏のハーフマラソン出場が白紙に。

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