錦織“5日連続”も体調に自信!4強へ「攻める」

[ 2012年1月25日 06:00 ]

<全豪オープン>クルム伊達とボールを追う錦織

全豪オープンテニス第9日

(1月24日 オーストラリア・メルボルンパーク)
 日本男子のエース、世界ランキング26位の錦織圭(22=フリー)は25日のシングルス準々決勝で同4位のアンディ・マリー(24=英国)と対戦する。24日にクルム伊達公子(41)と組んで出場した混合ダブルス2回戦ではイタリアのダニエレ・ブラッキアリ(33)、ロベルタ・ビンチ(28)組に3―6、6―7で敗れたが、クルム伊達からは力強いエールが送られた。錦織は日本男子80年ぶりの4強入りを目指し、センターコート「ロッド・レーバー・アリーナ」の第3試合に登場する。

 最後は錦織のリターンがネットにかかった。日本の男女エースによる最強コンビの第2戦はストレート負け。錦織はクルム伊達と握手を交わして健闘を称え合い、汗を拭いながらコートを引き揚げた。

 「勝つチャンスはあったので、もっと上位に行きたかった」

 ダブルスで計ツアー14勝しているイタリア人ペアの巧みなネットプレーでペースを握られた。第1セットは3―6。第2セットは6―6でタイブレークに持ち込み、先にセットポイントをつかんだが、勝負どころで粘りきれなかった。

 夢コンビの楽しい時間は終わった。25日には世界4位のマリーとの大一番が待つ。4大大会のセンターコートでプレーするのは10年ウィンブルドン1回戦ナダル戦以来2度目。前回と違い勝ち上がって自ら引き寄せた晴れ舞台だ。5日連続の試合となるが「疲れていないわけではないけれど、死ぬほどの疲れではない。体が強くなっている証拠」と疲労の心配はしていない。前日のツォンガ戦後も水温4度の氷風呂に入って体のほてりを取り疲労回復に努めた。「あすもいい状態で臨めると思う」と体調に自信を見せる。

 マリーは昨年末、元世界1位のイワンレンドル氏(米国)をコーチに招へいし、強さに磨きがかかった。錦織は過去1度、昨年10月の上海マスターズ準決勝で対戦したが、3―6、0―6で完敗。ナダル、フェデラーと比較し「あの2人より攻めてくるスピードは遅い。ラリー戦になると思う」と展開を予想する。ラリー戦は錦織も得意とするところだが、相手は一枚上手。「簡単なミスはしてくれない。隙を与える前に、リスクを冒して攻めていかないといけない」とチャンスを見極めて早めに仕掛けるプランを思い描いている。

 4大大会で日本男子のベスト4入りは33年ウィンブルドンの佐藤次郎が最後で、全豪でも32年の佐藤以降いない。「トップ4は今までとはレベルが違う。厳しい試合になるが、ベストを尽くしたい」。歴史的な挑戦へ向けて、気力、体力ともに充実している。

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2012年1月25日のニュース