集中力研ぎ澄ませた長島 トップとわずか0秒03差 

[ 2012年1月23日 09:51 ]

 最後のカーブでややバランスを崩し、左手が氷をかすめた。それでも、トップとはわずか0秒03差だった。男子500メートルの長島は、前日の今季初優勝に続いて2位に入る活躍を見せ「順位に関しては良かったと思う」とうなずいた。

 年明けから使い始めたスケート靴はまだ足になじんでおらず「(力が)抜けるというか、脚を持って行かれる感じ」と説明する。この日も刃の位置を微調整して臨むなど試行錯誤の段階。万全でない中、「最後までしっかり滑ることを心掛けた」と集中力を研ぎ澄ませた。

 苦手のスタートを「完璧でした。文句はない」と自賛する抜群の反応で飛び出し、100メートルをトップの9秒56で通過。不安を口にする二つのカーブも何とか回りきった。今村俊明強化部長は「気持ちを切らさなかった。集中力が上がった」と評価した。

 前半戦は不振に苦しみ、昨年末の全日本スプリント選手権では投げやりなレースも見せた。だが、日本スケート連盟の橋本聖子会長から第一人者としての自覚を説かれ、道具だけでなく心も一新。輝きを取り戻しつつある五輪銀メダリストは「今は練習が楽しいし、テンションを上げてやれている」と終盤戦に期待を持たせた。(共同)

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2012年1月23日のニュース