優勝額、また外国出身 沸く国技館、「残念」も

[ 2012年1月20日 20:58 ]

 掛け替えがあって今場所で優勝額から日本人力士の姿が消えた東京・両国国技館で、新たに飾られる額はまたも外国出身力士の勇姿になった。大相撲初場所13日目の20日、エストニア出身の大関把瑠都関が13戦全勝で初優勝を決めた。

 定員約1万1千人に対して約3千枚の入場券が売れ残ったものの、2敗で追っていた横綱白鵬関が敗れて把瑠都関の優勝が決まった瞬間、館内は大いに沸いた。

 家族で観戦に訪れた40代の男性客は「優勝の瞬間を見るのを楽しみにしていた。きのう(12日目)は変化しての勝ちで残念だったけど、きょうは力相撲でいい勝ち方」と笑顔。日本人大関の稀勢の里関、琴奨菊関が優勝を逃したことには「残念。寂しいですね」と話した。夫と応援に駆けつけたエストニア人の女性ファンは「把瑠都は友人。とてもうれしい。横綱になることを期待している」と、うれしそうにエストニア国旗を振った。

 観客動員に苦戦する日本相撲協会の放駒理事長(元大関魁傑)は「(優勝争いが)千秋楽までいったらもっと面白かったと思う。まだ、2日ある。気を抜かないでほしい」と優勝した把瑠都関ら力士に奮起を促した。

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2012年1月20日のニュース