シードの意地だ!錦織、逆転で2年連続3回戦進出

[ 2012年1月20日 06:00 ]

逆転勝利にガッツポーズの錦織

全豪オープンテニス第4日

(1月19日 オーストラリア・メルボルンパーク)
 男子シングルス2回戦で、第24シードの錦織圭(22)は世界ランキング94位のマシュー・エブデン(24)に3―6、1―6、6―4、6―1、6―1で逆転勝ちし、2年連続で3回戦に進出した。現行の世界ランキング制度が導入された73年以降では日本男子初の4大大会シード選手の意地を見せた。同117位の伊藤竜馬(23)は同81位のニコラス・マユ(29)に6―1、6―7、2―6、2―6で敗れた。

 0―2からの逆転劇。ラケットを叩きつけて悔しがるエブデンとは対照的に、錦織はクールに小さくガッツポーズをつくって喜びをかみしめた。上位32人のシード選手として“32強”のノルマに到達し「最低ここまで来たいと思っていた。まずは目標クリアですね」と安どの表情を浮かべた。

 格下に2セットを先に奪われる苦しい展開。地元出身で大声援を受けて勢いに乗る相手に押され、先にミスしてリズムに乗れなかった。風の影響でトスが乱れて第1サーブもなかなか決まらない。「何もかもうまくいかなくて、イライラした。焦りはありました」

 だが、そこからが冷静だった。第2セット後にトレーナーを呼んで「けいれんする前に早めに治療した」と張りが出た左腿のマッサージを受けた。「開き直って攻めた」第3セットからは持ち味の強気のショットが決まり始め「いつもピンチの時は得意なので」と3セットを連取。勝負強さを発揮し、4大大会でフルセットまでもつれこんだ試合は4戦全勝とした。

 4大大会自己最高の4回戦進出(08年全米)まであと1勝。次戦は第12シードのシモン(フランス)を破った世界39位のベネトー(フランス)が相手だが「我慢して、いつも通りやりたい」と気負いはない。

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2012年1月20日のニュース