2年ぶり7連勝発進!把瑠都 初Vで挙式を

[ 2012年1月15日 06:00 ]

<大相撲初場所7日目>鶴竜を寄り切りで破る把瑠都

大相撲初場所7日目

(1月14日 両国国技館)
 初優勝を狙う大関・把瑠都が鶴竜を寄り切り、新大関場所だった10年夏場所以来となる初日から7連勝を飾った。大関昇進後は低迷が続き、優勝争いにも絡めない場所が続いたが、09年2月に結婚したエレナ夫人(29)の協力もあって復活の兆しを見せている。3連覇を目指す横綱・白鵬は北太樹を寄り切って無敗を守ったが、大関・琴欧洲は豊真将に押し出されて初黒星。優勝争いは白鵬と把瑠都を琴欧洲と新大関の稀勢の里が1敗で追う展開となった。
【取組結果】

 好調な時ほど把瑠都のコメントはさえる。2年前の新大関場所以来となる初日から7連勝。「ありがとうございます。新大関です(笑い)」。取組後に大勢の報道陣に囲まれ、誰よりも注目を浴びていた昇進直後の自分にタイムスリップ。不振で影を潜めていた“明るい大関”が戻ってきた。

 悲願の初優勝に向けて内容も上昇気流。序盤戦は自慢の怪力だけで強引に白星をもぎ取る相撲が目立ったが、この日は鶴竜を相手に頭を使った。立ち合いの張り差しから右上手をゲットし、間髪入れずに一気に土俵外までダッシュ。「一回止まったら(ダメ)。1枚しか取ってなかったから。今そう思うけど」。電車道の相撲でさっさと勝負をつけ、支度部屋の風呂で髪を洗って気分もリフレッシュした。

 優勝しなければならない理由がある。3年前の2月に婚姻届を提出したロシア出身のエレナ夫人とまだ結婚式を挙げていないのだ。2年前の秋から準備を進めていたが、昨年2月の八百長問題で所属部屋の力士が関与していたため計画は破綻。昨年4月に飲酒運転が発覚した尾上親方(元小結・浜ノ嶋)も「いろいろありましたから。優勝してくれればね」と話した。エレナ夫人は把瑠都の故郷エストニアで今年6月に結婚式を挙げることを希望。2歳年上の姉さん女房は連日、国技館まで旦那を車で送り迎えし、帰宅してからは自慢の手料理を振る舞う。夫婦二人三脚で初優勝、そして横綱昇進を目指している。

 無敗は白鵬と2人だけ。優勝力士だけが抱ける賜杯について「まだまだ」と無関心を装ったが、この日の朝稽古後には「何キロある?」と興味ありげ。大関10場所目にしてチャンスを迎えた27歳の青い瞳はまんざらでもなさそうだった。

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