松山 18番でイーグル!青木の伝説“再現”

[ 2012年1月13日 06:00 ]

<ソニーオープン プロアマ>9番 ボールをリフティングする松山

ソニー・オープン プロアマ戦

(米ハワイ・ワイアラエCC)
 米ツアーのソニー・オープンは12日、ハワイ・ワイアラエCCで開幕。2年連続出場となる松山英樹(19=東北福祉大2年)は11日、ケビン・ナ(28=米国)らとプロアマ戦を回って最終調整した。18番パー5では、83年大会で米ツアー日本人初Vを決めた時の青木功ばりにイーグルを奪取。石川遼(20=パナソニック)もプロアマ戦に出場し、約2時間の打球練習に励んだ。

 29年前のような日本人のミラクルが起こる前触れだろうか。インからスタートして前半折り返しとなる18番パー5。ここで松山が胸のすくようなイーグルを決めた。

 左ドッグレッグでティーショットはわずかに右ラフ。残り227ヤードから6I、フライヤーも計算に入れて右奥8メートルに2オンした。下りのフックラインを読み切って沈めると、まばらなギャラリーからも拍手が起こった。

 まだハワイアン・オープンという名称だった83年大会では、当時40歳の青木功がこのホールで大歓声を浴びた。1打差の2位で迎えた最終ホール、残り128ヤードの左ラフから直接カップイン。日本人初の米ツアー優勝を決めるイーグルを奪った。

 まだ開幕前とはいえ、このホールでのイーグルは、順調な調整の証でもある。初出場の昨年は練習ラウンド2回で予選落ちしたが、「今年は3ラウンドできたし、充実した状態で試合に臨める」としっかりと準備を整えた。「構えた感じ、ラフからの抜け、打感もいいから」と今大会から8I、9I、PWをマッスルバック型(ヘッドのバックフェースが少しふくらんだ形)に変更するなど、クラブセッティングにも手を加えている。

 初日のスタート時間は石川よりも5時間半遅い。「自分がスタートする時には、遼はもう上がってますね。遼のスコアをバチバチに意識していこうかな」と笑う表情には気負いは感じられない。「今年最初の試合なので気を引き締めて上位を目指していきたい」。会心のイーグルを本番につなげられるかどうか。日本が誇る最強アマの新シーズンが幕を開ける。

 ▽青木功のVイーグル 83年大会最終日を首位で迎えた青木。18番を迎えた時には、前の組を行くジャック・レナーに1打のリードを許していた。プレーオフに持ち込むためにも少なくともバーディーが必要だったが、1打目が右ラフ、2打目もミスして左ラフ。3打目もまだ128ヤードを残す絶体絶命の状況に追い込まれた。ところが、PWで放った一打がワンバウンドしてそのままカップイン。ミラクル・イーグルで日本人初の米ツアー優勝を決めた。

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