遼 炎の10時間練習敢行 虹の“ねぎらい”も

[ 2012年1月12日 06:00 ]

練習ラウンドの8番、虹を背にバンカーショットを放つ石川

 石川遼(20=パナソニック)が10日、炎の10時間練習を敢行した。米ツアーのソニー・オープンは12日(日本時間13日早朝)にハワイ・ワイアラエCCで開幕する。この日、石川は5時間以上の打球練習に加え18ホールをラウンド。異例の長時間練習で新スイングを固め、予選で同組となった昨季米ツアー賞金ランク2位のウェブ・シンプソン(26=米国)と崔京周(41=韓国)を相手に新シーズンのスタートを切る。

 開幕前の練習とは思えないほどに、石川はとことんまでクラブを振った。「気がついたら時間がたっていた。ボールを数多く打てる体力もついてきた。練習中も疲れはなかったし、時差ボケもなくなってきた」

 練習を開始したのが午前8時。ロングアイアンを中心に1Wも織り交ぜ、打ちも打ったり500球。この時点ですでに正午を回っていた。昼食も取らずにクラブハウスに戻ってマッサージを受け、おにぎり1個を頬張っただけで、さらに100球を追加。昨年末から下半身の動きを変えており、「練習場でだいぶ固まってきたのでコースでできるかを試したかった」とラウンドに向かった。

 照りつけるハワイの太陽はすでに傾き始めていたが、精力的に18ホールを消化。悲鳴を上げたのは体力よりも手の皮だった。「日本よりも手が熱を持ちやすいので」とマメがつぶれたりしないように、途中からは氷のうで左手を冷やしながら回った。

 ラウンド終盤には美しい“ダブルレインボー”が空にかかった。「本当に濃い虹で新鮮だったし、きれいでした」と思わず空を見上げた。午後6時10分、コースを後にした頃には日が暮れかかっていた。「調子が悪いからとか、今週のためではなく、2カ月後くらいに最高の状態に仕上がっていくように練習している」。まだ出場権がないとはいえ、あくまでも見据えるのは4月のマスターズ。一日一日に余力を残すつもりはない。

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