大関3人集結…稀勢の里、熱血!流血!28番敢行

[ 2012年1月5日 06:00 ]

琴奨菊(左)と稽古に励む稀勢の里

 新大関・稀勢の里(25=鳴戸部屋)は4日、都内の尾車部屋で行われた二所ノ関一門の連合稽古で好調ぶりをアピールした。苦手の大関・琴奨菊(27=佐渡ケ嶽部屋)や琴欧洲(28=同)らとの申し合いでは鼻血を出すほどの熱血稽古で、28番で16勝12敗。琴欧洲には3勝4敗だったものの、琴奨菊には11勝8敗と勝ち越し、初場所(8日初日、両国国技館)に向けて手応えをつかんだ。

 ライバルとの申し合いで、稀勢の里の闘争心に火がついた。大関3人が集結した二所ノ関一門の連合稽古。琴奨菊に突き落としで敗れると「もう一丁!」と気合を入れて土俵に入る。そこから6番連続の申し合い。相手の低い立ち合いに合わせるように自らも低く当たり、相手を起こした。そこから馬力を生かした突き押しなどで圧倒。激しい取り口に、途中で鼻血を出すほど熱くなった。

 苦手意識が強い2人の大関と充実した稽古ができたことがなによりだった。本場所で11勝22敗の琴欧洲に3勝4敗とほぼ互角。通算11勝24敗で、最近6連敗中の琴奨菊には11勝8敗と勝ち越し。「本場所とは違いますから」と言いながらも「本場所で勝てないのでやりました。収穫?いい感じでそこそこあった。研究していかないといけないし、ちょうどいい」と収穫を口にした。立ち合いを工夫できたことにも手応えを感じていた。

 稽古を見つめた琴奨菊の師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)は「お互いライバルとしてやればいい。いい稽古ができたと思う」と話した。尾車親方(元大関・琴風)も「大関同士で当たることに意味がある。本人たちがその気になってやったんだろう」と激しい稽古内容に満足していた。

 稀勢の里は手応えをつかみながらも「まだまだもっと当たれると思う」とさらなる向上心も口にした。初場所まであと3日。苦手克服の糸口をつかみ、万全の態勢で新大関場所を迎える。

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