杉原輝雄氏が死去 74歳…がんと闘い、生涯現役貫く

[ 2011年12月28日 15:28 ]

2010年4月29日、中日クラウンズで同一大会51回連続出場の世界新記録を達成し、記念のトロフィーを掲げる杉原輝雄さん

 がんと闘いながら生涯現役を貫き、50年以上にわたって活躍した男子プロゴルファーの杉原輝雄(すぎはら・てるお)氏が28日午前8時30分、前立腺がんがリンパに転移し、大阪府の自宅で死去した。74歳。大阪府出身。葬儀・告別式は近親者のみで執り行い、後日お別れ会を開く予定。喪主は長男でプロゴルファーの敏一(としかず)氏。

 定時制高校に通いながらゴルフ場の研修生となり、1957年にプロテスト合格。62年の日本オープンで初優勝を果たすと、その後はトッププロとして長年活躍した。プロ通算63勝(海外1勝、シニア6勝を含む)。98年に前立腺がんであることを公表したが、現役にこだわって手術を拒否し、投薬治療を受けながらプレーした。

 160センチと小柄で飛距離のハンディを、正確なショットやパットで補った。度重なる故障や病気を強い意志で克服し、「ゴルフ界のドン」「マムシ」などと呼ばれた。

 試合に出場するたびにツアーの最年長出場記録を塗り替え、2006年4月のつるやオープンでは68歳10カ月で予選を通過。米ツアーでサム・スニード(米国)が持つ67歳2カ月の記録を上回った。

 昨年4月には中日クラウンズで51年連続出場を果たし、アーノルド・パーマー(米国)のマスターズ・トーナメント50年連続出場を抜いた。

 ことしは試合に出場できず、転移したがんの治療のため、入退院を繰り返していた。

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