金正日総書記の死去 北朝鮮のロンドン五輪に影響?

[ 2011年12月20日 09:45 ]

 金正日総書記の死去で、北朝鮮のスポーツ界は再び国際舞台から遠ざかる可能性がある。最悪の場合、開幕まで7カ月あまりに迫った来年のロンドン五輪への影響も懸念される。

 北朝鮮は1994年7月に金日成主席が死去した後にも、国際大会への選手団派遣や大会開催などを中止し、国際スポーツ界で孤立を深めた。その背景には、「苦難の行軍」と呼ばれる当時の深刻な食料難などに加え、哀悼を示すための長期間の服喪があったといわれる。国際大会に本格的に復帰したのは96年アトランタ五輪で、この間、約2年を要した。

 在日スポーツ団体の関係者は「これでまた国際大会に何年も出なければ、やってきたことがゼロに戻る。何とか出場してほしいのだが…」と話した。今後、各競技で本格化する、ロンドン五輪の出場枠を懸けた国際大会への出場を見送るとなれば事実上、五輪出場は困難になる。

 金総書記に近いとされる朴明哲体育相がトップを務める体育省の方針がどうなるか。豊富な予算と集中的な強化でロンドン五輪出場を決めているサッカー女子にも影響が出るかもしれない。

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