遼くん 来年の方針は“何はなくともマスターズ”

[ 2011年12月20日 06:00 ]

タイから帰国した石川

 今季最終戦を終えた石川遼(20=パナソニック)が19日、タイから帰国した。同日に発表された最新世界ランキングでは51位に後退し、来年4月のマスターズ出場資格を得られる50位以内にわずかに及ばなかった。今後は大会2週前の50位以内というセカンドチャンスに挑むことになるが、1月から米ツアーに積極参戦することを宣言。出場試合制限がある中で、他のメジャーを犠牲にしてでもマスターズ出場にこだわる姿勢を示した。

 マスターズ切符確保をもくろんだ今季最終戦は58位と惨敗に終わった。結果論ではあるが、タイ選手権に出場しなければ50位以内をキープできていたという皮肉な結末になった。落胆もあるはずの石川は自分をしっ咤するように前向きに語った。

 「こういう結果の方がピリッとして来年を迎えられる。こっちの方がよかったと思えるシーズンにしたい」

 今回の結果を受けて、来年の日程も定まった。基本方針は“何はなくともマスターズ”だ。石川が来年4月の大会に出場するには、特別招待を受ける以外には米ツアーで優勝するか3月26日付の世界ランク50位以内に入るしかない。そのためにオフを返上して、例年の2月ではなく1月からソニー・オープンとファーマーズ・インシュアランス・オープンに出場。「1、2試合いい成績を残せば50位以内をクリアできる可能性はある。他の選手がエンジンがかかりきる前に、エンジン全開のプレーをしていきたい」と意気込む。

 ただし、米ツアーメンバーではない石川は、年間12試合の出場制限がある。もし1、2月の試合も振るわず、3月のホンダ・クラシックやヒューストン・オープンにもエントリーするとなれば、その後のメジャーや今年4位に入ったブリヂストン招待のどれかを削る必要に迫られる。

 だが、それも覚悟の上だ。20歳での「マスターズ優勝」という夢以上に大きな目標などない。「試合の間隔が2週間空けば日本に帰ってくるかもしれないけど、1週間なら絶対に帰らない」と可能な限り米国内に長くとどまる考えを示した石川。時差調整やコンディションにも万全を期して、マスターズ切符獲得に全力を注ぐ。

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2011年12月20日のニュース