遼“恵みの雨”今季初勝利へ3時間猛練習で万全

[ 2011年12月4日 06:00 ]

試合が中止になり、練習場で父・勝美さん(右)からアドバイスを受ける石川遼

男子ゴルフツアー 日本シリーズJTカップ

 男子ゴルフの国内ツアー最終戦、日本シリーズJTカップ第3日は3日、悪天候によるコースコンディション不良のため中止となった。競技は54ホールに短縮され、4日に東京よみうりCC(パー70)で最終日が行われる。通算5アンダーで首位に立つ石川遼(20=パナソニック)はコースに残って練習を行い、今季初勝利へ意欲を見せた。

 強い雨の降っていた午前10時にコース整備にメドが立たないことから中止が決まった。石川は「残り1ラウンドを最終組でできるのは、きょうやって順位を落とすよりは数段ましかもしれないけど、試合勘という意味ではプレーしたかった。複雑な気持ち」と語った。ただ、労せずして王手をかけたことも間違いない。石川が首位で最終日を迎えたのは過去12度あり、うち優勝は6度と勝率は5割。有利な位置からスタートできる。

 各選手が早々に引き揚げる中、雨の上がった午後0時50分から3時間、209球の打ち込みと、30分間のパット練習を行った。「ラウンドがなかったので死ぬほど打っても大丈夫。気が済むまでやった。良い状態で最終日を迎えられる」と“恵みの雨”ととらえ納得するまで猛練習した。「あしたは細心の注意と熱い気持ちが必要。気持ちを切らさずやりたい」。今シーズンを勝利で締めくくる準備は整えた。 

 ≪短縮11試合中5試合で首位逃げ切り≫07年からの5シーズンで悪天候などにより競技が短縮されたのはこれまで11試合あり、うち5試合で首位から出た選手が最終日にそのまま逃げ切っている。今季、石川はフジサンケイ・クラシックと三井住友VISA太平洋マスターズの2試合で短縮競技を経験。いずれも、前年優勝と相性の良い大会ながらも出遅れが響き、5位、8位と挽回できなかった。

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