五輪連覇の内柴氏 女子柔道部員へセクハラで懲戒解雇

[ 2011年11月30日 06:00 ]

2008年の北京五輪で金メダルを獲得した内柴正人氏

 九州看護福祉大(熊本県玉名市)は29日、女子柔道部コーチで、アテネ、北京両五輪の柔道男子66キロ級を連覇した内柴正人客員教授(33)を懲戒解雇処分にしたと発表した。柔道部の女子部員へのセクハラ行為が理由。内柴氏は昨年4月から大学の女子柔道部コーチを務め、今年1月には客員教授に就任していた。ロンドン五輪イヤーを前に発覚した偉大な柔道家のトラブル。柔道界に与える影響が懸念される。

 五輪連覇の偉業を達成した男が、自身の故郷・熊本で自らの名誉を失墜させた。大学によると、内柴氏は今年9月19日、合宿先のホテルで未成年の女子部員と飲酒した上でセクハラ行為に及んだ。内柴氏は事実関係を認めた上で「合意の上だった」と話しているという。

 内柴氏は昨年4月、新設された同大の柔道部コーチに就任。10月に現役引退を表明し、今年1月からは客員教授として本格的に指導を始めたばかりだった。「日本一、世界一の選手を育てる」と公言し、今年5月に熊本県内で行われた全日本女子の強化合宿に部員を引き連れ参加。柔道整復師の資格を取得した妻・あかりさんも大学近くに開業準備を進めており、指導者としての熱意は周囲も認めるところだった。

 しかし、今年9月23日、女子部員の関係者から大学にセクハラ行為の情報が寄せられ、大学側は事実関係を確認するために調査委員会を設置。その後は内柴氏を自宅待機処分としていた。処分の中でも最も重い懲戒解雇処分となった理由について、大学側は「教職員としての適格性を著しく欠き、大学の信用を失墜した」とした。記者会見した二塚信学長は「事態を深刻に受け止めている。学内で検証していく」と陳謝。部員が約20人と少なく、被害者の特定につながる可能性があるとの理由で、被害の詳細は明らかにしなかったが、一部週刊誌では被害者が複数との報道もあった。

 大学は管理が不十分だったとして学長と女子柔道部の部長を減給、監督と他の男性コーチを戒告の懲戒処分にした。その一方、大学側の説明によれば、被害者側が訴訟を起こす可能性だけでなく、内柴氏側も法廷闘争に持ち込む可能性も否定できないとした。現在は日本代表クラスの指導などに関わっていないとはいえ、五輪連覇の柔道家のトラブル。ロンドン五輪イヤーを前に事態が泥沼化すれば、柔道界に与える影響は少なくない。

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