遼 半袖で気合!?“石松対決”で貫禄8位発進

[ 2011年11月25日 06:00 ]

<カシオワールドオープンゴルフトーナメント>初日の9番、ティーショットを放ち、並んで歩き出す石川遼(左)と松山

男子ゴルフツアーカシオ・ワールドオープン第1日

(11月24日 高知県芸西村Kochi黒潮カントリークラブ=7280ヤード、パー72)
 “石松対決”第1ラウンドは明暗が分かれた。逆転賞金王へ2連勝しかない石川遼(20=パナソニック)は4バーディー、2ボギーの70で首位と5打差の8位と好発進した。“世界基準”のアプローチで、ピンチをしのいだ。一方、同組でアマチュアの松山英樹(19=東北福祉大2年)は精彩を欠き、9オーバーで最下位発進となった。宮里優作(31=フリー)が7アンダーで単独首位に立った。
【第1R成績】

 互いに笑顔はない。最終9番。スコアに差がついた石川と松山は並んで、武藤の最後のパットを、無言で見守った。ジュニア時代から競い合う松山とは昨年の日本オープン予選ラウンド以来の同組での“共演”。石川は「(松山)英樹のプレーを見ることに興味があった。あんな体であのスイングをすれば、飛ぶのは間違いないということを肌で感じた」と感想を口にし、最下位に沈んだライバルのプレーについては「僕がどうこう言う必要もない。きっと英樹が一番分かっているはずだから」とかばった。

 明暗を分けた初日は経験の差が表れた。ショットの乱れから崩れた松山と同様に石川も1Wがばらついたが、ピンチを小技で切り抜けた。前半17番では第1打が右の斜面へ。しかし、グリーンの左へ運ぶと、25ヤードのアプローチを下りの傾斜を使って1メートルに寄せて、パーを拾った。2番では難しいライからチップインバーディーを奪った。

 先週の米国選抜と世界選抜の対抗戦プレジデンツ・カップ(オーストラリア)。傾斜が激しいグリーンを、さまざまなショットで攻める世界のトッププレーヤーの技に想像力を刺激された。「アプローチでイメージが湧いて出る。2週間前ならできなかった。打ち方や球質は変えていない。変わったのは自分の頭の中」。これまでイメージできなかった攻め方でピンを狙い、強風の中での2アンダーにつなげた。

 正午の気温は13・2度。肌寒さを感じる中でも半袖でプレーし「先週からの熱が残っているんですかね」とジョークも飛び出した。逆転賞金王になるには2連勝しかないが、ミラクルを演じる準備は整った。

 ▼昨年の日本オープンでの石川と松山 予選ラウンドで同組となり第1日はともに68で首位と3打差の4位。第2日は石川が出入りの激しい内容の70で5位に後退した一方で、松山は67をマークし2打差の3位に浮上した。最終成績も松山が3位で石川の8位を上回った。

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