日本まさかの黒星発進 主軸不在でイタリアの高さに完敗

[ 2011年11月5日 06:00 ]

<日本・イタリア>第4セット、ブロックを破られる木村(手前)

バレーボールW杯女子第1日 日本1―3イタリア

(11月4日 広島サンプラザホール)
 世界ランク4位の日本は1―3で同7位のイタリアに敗戦。負傷者続出でベストメンバーが組めなかったうえ、頼みのエース木村沙織(25=東レ)が絶不調。前回大会覇者の前に力なく屈した。今大会で3位以内に入れば来年のロンドン五輪の出場権を手にするが、黒星発進で暗雲が垂れ込めた。

 ふがいない敗戦を象徴するかのように、最後のプレーは石田のサーブミスだった。石田は敗色濃厚となった第4セット13―21で、不調の木村の代わりに投入された。真鍋監督は「少しでも立ち直ってほしいと思った」とエースの交代をちゅうちょした。しかし、指揮官の決断は結果的にタイミングを逸してしまった。

 イタリアにサーブの標的にされたことで木村が完全にリズムを失った。セッター竹下への返球が安定感を欠いたことが攻撃への悪循環を呼んだ。スパイクは42本打って、決定はわずかに11本。「個人としてもミスが多く、チームとしてもサーブミスでリズムがつくれず反省」とうなだれた。

 苦戦は覚悟していた。昨年の世界選手権で32年ぶりに銅メダルを獲得した主軸の山本、井上、栗原の3人が負傷で離脱。センターの代役には、アタッカーを務める1メートル76の山口を回すほど選手層の薄さを露呈していた。開幕2試合の相手を選択できる開催国の特権を生かし、現在4連勝中のイタリアを指名。前回覇者を下して、突っ走りたかったが、その思惑は崩れた。荒木主将も「自分たちの問題」とポツリ。3枚の五輪切符が早くも遠のいた。

 ▽バレーボール女子のロンドン五輪への道 出場12チームで、開催国の英国の出場は既に決定。12カ国の総当たりで行われるW杯の上位3カ国が出場権を獲得する。日本はW杯で出場権を逃した場合、来年5月19~27日に日本で開催される、アジア大陸予選(1枠)を兼ねた世界最終予選(3枠)に回る。

 ▼イタリア・バルボリーニ監督 われわれにとって重要な勝利。新しく編成したチームが、非常によく戦ってくれた。日本の速い攻撃に対してブロック、レシーブとうまくつながった。

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2011年11月5日のニュース