室伏選手が石巻市の門脇中にV報告 寄せ書きは「大切な宝物」

[ 2011年10月31日 18:20 ]

 8月に陸上の世界選手権(大邱=韓国)で男子ハンマー投げの金メダルに輝いた室伏広治選手(37)=ミズノ=が31日、東日本大震災で被災した宮城県石巻市の門脇中を再訪し、生徒たちに「皆さんの応援で本当に勇気をもらった。あらためて最高のメダルになったと思う」と優勝を報告した。室伏選手は復興支援で6月に門脇中で「一日体育教師」を務めた。

 講演では、生徒から世界選手権前にプレゼントされた寄せ書き入りの日の丸を取り出し「大切な宝物。永久に保管します。今後も心の交流を続けましょう」と約束した。金メダルを生徒の首に掛けてあげたり、腕相撲をする場面もあった。

 津波で自宅が全壊した平和樹君(15)は、室伏選手が優勝した翌日に手紙を送った。返事が届き「親身になって応援してくれるのが本当にうれしくて、自分の心も前向きになれた」と話した。

 室伏選手は所属するミズノの陸上教室などで約10年前から石巻市と交流がある。「つらい状況を乗り越え、6月に来た時より、みんなが目の輝きを少し取り戻した感じがした」と語った。

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2011年10月31日のニュース