ハンド女子五輪持ち越し 韓国に逆転負けで最終予選へ

[ 2011年10月22日 06:00 ]

<日本・韓国>前半、シュートを決める早船

ハンドボールロンドン五輪女子アジア予選最終日 日本22―27韓国

(10月21日 中国・常州)
 世界ランキング13位の日本は同8位の韓国に22―27で敗れ、76年モントリオール大会以来36年ぶりの五輪出場権獲得は持ち越しとなった。前半11―10と1点リードして折り返したが、後半は守備が崩れて逆転負け。5戦全勝の1位韓国がロンドン五輪の出場権を獲得し、4勝1敗の2位日本は来年5月の世界最終予選(開催地未定)に出場する。

 最後は力負けだった。日本が勝てば36年ぶりの五輪出場が決まる大一番。勝負どころの後半で、北京五輪銅メダルの強豪に力の差を見せつけられた。

 前半は1点リードで折り返した。北京五輪後に就任した韓国人の黄慶泳監督のもとで鍛えられた堅い守備が機能し、韓国の攻撃を封じた。しかし、後半は退場者とミスが続出。守備にほころびが生じ、一気に突き放された。29―28で競り勝った昨年の広州アジア大会準決勝の再現はならなかった。

 チーム最多8得点の東浜(ありはま)は「悔しい以外にない。最後は心の弱さが出た。チームが一つになりきれなかった」と下を向いた。試合中は、声を張り上げて叱咤(しった)し続けた指揮官も「後半は足が止まってしまった。力の差は認めないといけない」と唇をかんだ。

 団体球技としては、なでしこジャパンに続くロンドン行きを今大会で決めることはできなかった。それでもアジア大会覇者の中国を破るなど、徹底した体力強化でチーム力を底上げしてきた進歩の跡も残した。早船は「黄監督が示した道が間違っていなかったことは証明できた。前を向いて進んでいきたい」と力を込めた。欧州の強豪が集まる世界最終予選は今回以上に厳しい戦いが予想される。悔しさと自信を胸に「レインボージャパン」はロンドン行きの夢を追って再チャンレジする。

 ≪ハンドボール≫1チームはCP(コートプレーヤー)6人とGK1人の計7人。選手交代は自由で、審判に申告することなく何度でも可能。競技時間は前後半30分、延長は10分。コートは40メートル×20メートル、ゴールは高さ2メートル×幅3メートルで、フットサルと同じ。ボールはパスとドリブルでつなぐ。1人の選手のボール保持は3秒、3歩まで。相手反則で得たペナルティースローはGKと1対1の状態で7メートルラインから投げる。

 ≪ロンドン五輪出場国≫12カ国が出場。開催国の英国、12月に行われる世界選手権の優勝国、各大陸予選1位チーム(欧州はノルウェー、アジアは韓国、アメリカとアフリカは未定)に出場権が与えられる。残り6枠は来年5月25~27日に世界最終予選で決定。世界選手権と各大陸予選の上位チーム計12カ国が3組に分かれ、各組上位2カ国が出場権を獲得する。

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2011年10月22日のニュース