理恵ショック…弟・佑典が脳しんとうで演技中止

[ 2011年10月10日 06:00 ]

田中佑典は床で首付近を強打。立花監督(左)に付き添われ演技をやめる

体操世界選手権第3日

(10月9日 東京体育館)
 悪夢は5種目目の床運動で起こった。着地が乱れて減点された兄・和仁に「頼みます」と送り出された2番手の弟・佑典。最初の跳躍でバランスを崩し、前転するはずの着地で首付近を強打した。ふらふらと立ち上がり競技を続けようとしたものの、首脳陣に止められ演技台を降りた。脳振とうによる演技中止。続くあん馬への出場も不可能になってしまった。

 4種目目までは完璧だった。得意の鉄棒でチームトップの15・600点を叩き出すなど、全て15点台。合計得点ではエース内村を0・5点以上リードしていた。だが、6種目を完遂すれば決勝進出はもちろん、上位もあった個人総合の決勝進出も消滅した。

 初出場で“天国と地獄”を味わった田中3きょうだいの末弟。予選は5人中4人の成績を加算するため大事には至らなかったが「残念という気持ちと、チームに申し訳ないという気持ちが入り交じっています」と無念のコメント。だが、試合後の診断で精密検査不要とされたチーム最年少には、12日の団体決勝以降、名誉挽回のチャンスが待っている。

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