大山 体重増で飛距離増!3年ぶりVへ1打差2位

[ 2011年9月25日 06:00 ]

<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン2日目>8番、李(右)と笑顔で言葉をかわす大山

女子ゴルフツアー・ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン第2日

(9月24日 宮城県利府町・利府ゴルフ倶楽部=6550ヤード、パー72)
 大山志保(34=フリー)が3年ぶりの復活優勝に向け、1打差2位の好位置につけた。5バーディー、2ボギーの69で回って通算6アンダー。先週は単独首位から8位に終わったが、今度は追いかける立場で最終日を迎える。69で回った不動裕理(34=フリー)が通算7アンダーで首位に立ち、宮里藍(26=サントリー)は3バーディー、3ボギーの72とスコアを伸ばせず、通算1オーバーの31位となった。
【第2R成績】

 8キロの重みが少しだけボールを後押しした。18番のドライバーショットは池が待つ右方向へ。「絶対に池だ」と肝を冷やしたが、ボールは辛くも池を越えた。大山は「ラッキー!」と思わずティーグラウンドでガッツポーズしていた。

 ツアーに復帰した昨夏よりも体重は8キロ増えている。同組の李知姫、馮珊珊から「前よりも絶対に飛んでるよ。太ってよかったね」と指摘された直後のプレーだった。公式プロフィルの体重は62キロ。大山は「計算しないでください」とほおを赤らめたが、それくらいの足し算はするまでもない。もちろん照れ笑いの裏側には、飛距離アップのおかげで18番をパーセーブできた喜びもあった。

 体重増の一因は今季から専属となった陽気な外国人キャディーにもあると大山は釈明する。デイナ・ドリュー氏(55)はキャディー歴37年、米ツアー通算22勝の大ベテラン。いつも行動をともにするため、食事はアメリカンフードや肉類が中心。苦手だったパスタも食べるようになり、気づけば食べた分はしっかり身についていた。ドリュー氏は「おかげで10ヤード飛んで池に落ちなかった。ノープロブレムだ」と大山のファンから贈られたビールを手にサムアップスマイルだ。

 16番パー4では以前と変わらない攻撃的なプレーも見せた。左のラフから、前方に木が立ちふさがる池越えの第2打。ドリュー氏は右側のフェアウエーに刻むことを勧めたが、大山は首を振って7Iの抑えた球で枝の下を抜いた。少しでも木に触れれば池ポチャ確実なギャンブルショットを成功させてパーセーブ。手術した左肘も良くなってきたからこそ打てたパンチショットだった。

 東日本大震災の後は選手会のミーティング委員長として奔走したため、被災地での大会に思い入れも強い。尊敬する不動を追いかける最終日。「200%の力を出さないと上にはいけない」と復活優勝へと力を振り絞る。

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2011年9月25日のニュース