ストーサー4大大会初制覇「最高の気分」

[ 2011年9月13日 06:00 ]

4大大会初制覇のストーサーはカップを掲げる

全米オープンテニス第13日

(9月11日 ビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター)
 女子シングルス決勝で第9シードのサマンサ・ストーサー(27=オーストラリア)がセリーナ・ウィリアムズ(29=米国)を6―2、6―3で破り、4大大会で初優勝した。ストーサーはスライスショットなどで相手の強打を封じ、第1セットの第3ゲームをブレークして主導権を握った。S・ウィリアムズは得意のサーブが決まらず、ショットのミスも目立った。

 ストーサーは鋭くスピンをかけたサーブと強烈なストローク、巧みなスライスを正確に打ち続けた。スタンドは地元米国のS・ウィリアムズへの声援一色だったが、落ち着いてプレー。初優勝が決まるとラケットを落とし、頭を抱え感激に浸った。オーストラリア勢31年ぶりの4大大会制覇を「ずっと夢だった。最高の気分」と喜んだ。

 ツアーではこれまで2勝。10代の頃には日本の小さな大会に出場し、お金がなく福岡県の駅で一夜を明かしたこともあるという。ダブルスは4大大会で2勝したが、07年に感染症のライム病を患って約8カ月間休養したことがシングルスに打ち込む転機になった。昨年の全仏は準々決勝でS・ウィリアムズを倒し準優勝。2度目の決勝で栄冠をつかみ「全仏の経験を生かせた」と喜びをかみしめた。

 <セリーナ“妨害”>S・ウィリアムズは復活優勝を逃した。第1セットの第1サーブ成功率はわずか35%。第2セットの第1ゲームではフォアを打った直後に大声を上げ、相手を妨害したとしてペナルティーを取られた。審判員への抗議で警告も受け、後味の悪さが残った。それでも準決勝までは1セットも落とさず復調を示した。「(肺の病気などで)休養中は苦しくて今の自分は考えられなかった。ベストを尽くせたし自信になった」と話した。

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2011年9月13日のニュース