プロデビューへ父が熱血指導…工藤遥加“全力投球”

[ 2011年8月25日 06:00 ]

ピッチングフォームの動きを入れてスイングの確認をする工藤遥加(右)と父・公康

 国内女子ツアーのニトリ・レディースは26日に北海道・桂GC(6490ヤード、パー72)で開幕する。7月のプロテストに合格し、今回がプロデビュー戦となる工藤遥加(18=フリー)は24日、父で元プロ野球西武の公康投手(48)の熱烈指導を受けてショットを調整。初陣での活躍を誓った。

 練習場で黙々と打ち込む娘にワイシャツ姿の父が近寄った。身ぶり手ぶりでスイングについてアドバイス。遥加は「ピッチャーだったらどういう感じ?」と父の投球フォームも参考にして動きを確認すると、納得した表情で再び球を打ち込んだ。

 7月のプロテストで一発合格。今回、ついにプロデビュー戦に臨む遥加にとって、この日、コースに駆けつけてくれた父の存在は大きい。平均260ヤードを誇る飛距離が武器ながら、最近はショットが「ダフったり、左に引っ掛ける」傾向があった。その原因はインパクトの時に左肩が上がっていたことにあった。「ピッチングでも(右投手は)左肩が上がるとコントロール性に欠けるという話をした」と父からアドバイスを受けた。競技は違えど、全身を使って球を狙った位置に運ぶという部分では共通点も多い。プロ通算224勝の理論の後押しを受け、初陣への態勢は整ってきた。

 勝負強さは父譲りだ。ゴルフを本格的に始めて3年半ほどだが、アマながらツアー初出場となった昨年9月の日本女子オープンで33位と健闘。7月のプロテストでは最終日に自己ベストの66を出して圏外の48位から一気に9位に躍進して合格した。

 プロデビュー戦についても期待がかかる中、小さくまとまるつもりはない。「びびってんじゃないぞ!って言われないように思い切り振り切るのが目標」とフルスイング宣言。「緊張ですか?それはしますよ。でも、それをいい緊張感にどう持っていくかです」。父は今秋、現役続行を目指して米国でトライアウトを受ける予定。弾みをつけるためにも、遥加は胸のすくようなデビューを目指す。

 ◆工藤 遥加(くどう・はるか)1992年(平4)11月18日、東京都生まれの18歳。ゴルフを始めたのは小学4年だが、本格的に始めたのは東京・日出高入学後。今春高校を卒業し、7月のプロテストに一発合格。アマチュア時代は昨年、ツアー2試合に出場し、日本女子オープン33位、大王製紙エリエール・レディース予選落ち。1メートル71。65キロ。

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