名門ゴルフ一家出身 ブラドリー、メジャー初出場V

[ 2011年8月16日 06:00 ]

メジャー初出場での優勝を飾ったブラドリー

USPGAツアー第93回全米プロ選手権最終日

(8月14日  米ジョージア州ジョンズクリーク アトランタ・アスレチック・クラブ=7467ヤード、パー70)
 メジャー初出場の新人、キーガン・ブラドリー(25=米国)が大逆転でメジャー初優勝、ツアー通算2勝目を挙げた。伯母のパット・ブラドリー(60)はメジャー6勝を挙げた往年の名選手で、父親も全米プロゴルフ協会のクラブプロというゴルファー一家の出身。1打差の2位から68で回り、通算8アンダーで並んだジェイソン・ダフナー(34=米国)との3ホール制のプレーオフを制した。池田勇太(25=日清食品)は72で回り、通算5オーバーの45位に終わった。

 決着の18番グリーン、思い切り拳を突き上げたブラドリーはすぐに家族の元へと駆け寄った。10カ月のおいっ子を抱き上げ母親や妹と抱擁を交わす。それはゴルフ一族に生まれたブラドリーらしい歓喜のシーンだった。

 「凄く誇らしい気分。伯母や両親、妹もおいっ子も、彼らがいなければ僕はここにいなかった」

 ブラドリー家7つめのメジャータイトルは大逆転で勝ち取った。15番パー3でアプローチを池に落としトリプルボギー。首位のダフナーとの差は5打に開いた。だが「上がり4ホールはとてつもなく難しい。誰がどれだけリードしていてもチャンスはある」と最後まで望みを捨てなかった。

 16番でバーディーを奪うと、17番では12メートルのロングパットを沈め、拳を突き出して叫んだ。気おされるように最終組のダフナーがスコアを落とし、わずか3ホールで5打差をはねのけてプレーオフへ。既に流れはブラドリーのものだった。

 伯母のパットは岡本綾子らとしのぎを削り、米女子ツアーで80年代を中心に通算31勝を挙げた名選手。「全てをまねした。いつも(観客と選手を分ける)ロープの内側に行きたいと思っていた」。世界ゴルフ殿堂にはパットが勝つたびに彼女の母親が街で鳴らしたというカウベルが保存されている。「今はうちの母親が代わりにウインドチャイムを鳴らしてるんだけど、一度その鐘の音を聞いてみたいね」とブラドリー家伝統の勝利の音色に思いをはせた。

 無名選手たちによる優勝争いは当初海外メディアの関心も薄く、タイガー・ウッズの大会初の予選落ちやロリー・マキロイの負傷を上回るインパクトはないと思われていた。しかし、最終日の終盤にメジャーらしいドラマが待っていた。その主役となったブラドリーのプレーも、メジャーチャンピオンにふさわしいものだった。

 ◆キーガン・ブラドリー 1986年6月7日、米バーモント州ウッドストック生まれの25歳。セントジョンズ大学を経て08年にプロ転向。昨年までは下部ツアーでプレーし、今季からレギュラーツアーデビュー。今年5月のバイロン・ネルソン選手権でR・パーマーとのプレーオフを制して米ツアー初優勝を飾る。1メートル90、86キロ。

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