体操塚原「オーストラリア国籍」でロンドン目指す

[ 2011年7月20日 06:00 ]

18日、キャンベラで行われた全豪体操選手権の個人総合で優勝した塚原直也選手(中央)

 体操男子のアテネ五輪団体総合金メダリストの塚原直也(34=朝日生命)がオーストラリア国籍取得を前提に、来年のロンドン五輪への出場を目指していることが19日、分かった。

 09年からオーストラリアに体操留学。現時点で国籍取得の条件は満たしていないが、前提となる永住権は取得済みという。塚原は「豪代表に将来なれたら、体操を通じて日豪両国の懸け橋のような存在になりたい」と話している。

 08年北京五輪の代表を逃し、翌09年からブリスベーンを拠点に活動。今月行われた全豪選手権の個人総合ではオープン参加ながら3年連続で最高点を出した。団体総合で五輪出場を目指すオーストラリアの力は「僕が入るかどうかでいけるか、いけないか。ぎりぎりのライン」で「今の(自分の競技)レベルで役に立てることはないか」と考えるようになった。

 日本体操協会幹部は、塚原がオーストラリア国籍を取得した場合には「(同国代表入りを)否定する理由はないと思う」と話した。オーストラリアの五輪代表入りに障害は少ないとみられる。ロンドン五輪に出場すれば4度目の五輪。選手としてはピークを過ぎた34歳が新たな挑戦を始める。

 ◆塚原 直也(つかはら・なおや)1977年(昭52)6月25日、東京都生まれ。明大卒。99年世界選手権個人総合2位。五輪には96年アトランタ大会から3大会連続出場。04年アテネ五輪では28年ぶりとなる日本男子の団体総合金メダル獲得に貢献した。父の光男氏も五輪金メダリスト、母の千恵子さんは元五輪代表。1メートル66、63キロ。

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