藍 メジャー初制覇へ“上々”1アンダー発進

[ 2011年7月9日 06:00 ]

第1ラウンド、8番でティーショットを放つ宮里藍

USLPGAツアー第66回全米女子オープン第2日

(7月8日 米コロラド州コロラドスプリングズ ブロードモアGCイーストC=7047ヤード、パー71)
 雷雨のためにサスペンデッドとなった第1ラウンドが再開された。宮里藍(26=サントリー)は残りの3ホールを消化して4バーディー、3ボギーの1アンダーでホールアウト。厳しいコース設定に多くの選手が苦しむ中、メジャー初制覇に向けて上々のスタートを切った。宮里美香(21=NTTぷらら)も同じく1アンダーの好発進。上田桃子(25=フリー)は7オーバーの78と大きく出遅れた。

 リズムが変わってもおかしくない再開後の3ホール。だが、宮里は前日と変わらぬ安定感でパーを重ねた。半分以上の選手がまだプレー中ではあったが、この時点で首位とは1打差。「まだ何が起こるか分からないけど、まずまずの初日だった」と満足感を漂わせた。

 初日は「緊張感とリラックスが凄くいいバランスだった」と11番でバーディーを先行させると、14、15番では立て続けに1メートルのチャンスにつけて連続バーディーを奪った。会場のブロードモアGCは大会史上最長の7047ヤード。だが、問題はその長さよりも標高の高さにある。約2000メートルの高地にあるため、ショットが平地よりも飛ぶ。距離感を誤れば全米女子オープン特有の深いラフが牙をむく。

 「普段よりも5~7%飛ぶ計算で打っている。ほとんどのショットは5%だけど、100ヤード以内だともう少し飛ぶと考えてる」。宮里はキャディーにいつもより小さめの番手を使うように伝えられても、戸惑うことなくそのクラブで打っている。昨年は同じく高地のメキシコの大会でも優勝しており、経験に裏打ちされた適応力を示した。第1ラウンドでフェアウエーを外したのは1ホールだけ。高いフェアウエーキープ率もスコアを支えた。

 午前9時に第1ラウンドを終え、第2ラウンドのスタート予定時刻は午後7時。悪天候ゆえの変則スケジュールに「リズムがつかみにくくて大変ではある」と認めつつも、「天気には抵抗できない。この大会はいつもそんな感じなんで」と自然体を保った。宮里の視線はタフで長い4日間を冷静に見据えていた。

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