羽川20年ぶりツアーV 来週は“全英に挑戦”

[ 2011年7月9日 06:00 ]

トータルエネルギーカップPGAフィランスロピーシニア最終日

(7月8日 埼玉・森林公園GC=6968ヤード、パー72)
 シニアツアー4年目の羽川豊(53=フリー)が初優勝を飾った。首位に4打差の8位から出て7バーディー、1ボギーの66で回り、通算10アンダーの206で初日から首位を走っていた佐藤剛平(55=芳賀CC)と並び、プレーオフを3ホール目で制した。ツアー競技では91年のダイドー静岡オープン以来20年ぶりの優勝となった。

 プレーオフを制した羽川が弾むような足取りで会見場に現れた。95年に関東オープンを制しているが、ツアー競技は91年ダイドー静岡オープン以来20年ぶりの優勝。シニアでは4年目の初勝利となり「優勝がこんなにうれしいとは思わなかった」と表情を崩した。

 レギュラーツアーでは81年の日本オープン、日本シリーズで優勝。82年にはマスターズで15位に入り「世界のレフティー」と称賛された。だが、95年以降はパットのイップスに見舞われ、00年から8年間は「ゴルフをやらなかった」。イップスを克服したのはシニア入りする2年前。自宅で長尺パターを打つと手が動くようになり、シニアから再び挑戦が始まった。この日は11番で13メートル、16番で10メートルのバーディーパットを沈めるなど長尺でのパットがさえた。プレーオフでもロングパットを確実に寄せ、佐藤がボギーを叩いた3ホール目で決着。「パットが入るとこんなに楽しいんだ」としみじみ語った。

 現在はテレビ中継の解説でおなじみ。来週は全英オープンの解説で渡英するが、その翌週は全英シニアオープンのマンデーに挑戦する。「昔戦った選手とまたやりたい」。自信を取り戻したレフティーが“本職”で再び世界に打って出る。

 <佐藤、痛恨のパット>プレーオフの3ホール目、佐藤は1メートル強のパーパットがカップに蹴られて初優勝を逃した。「最後は切れると思ったが…」と痛恨のパットを振り返った。東日本大震災後は、栃木・芳賀CCの支配人としてコースの復旧などに追われ、大会に向けての十分な準備はできなかった。それでも、初日から首位を快走して大会を盛り上げたとあって「いい経験になったし、今後にもつながると思う」と満足げだった。

 ◇最終成績
(1)羽川  豊206=70、70、66
(2)佐藤 剛平206=65、71、70
(3)高松  厚209=71、71、67
(3)植田 浩史209=69、71、69
(3)湯原 信光209=73、66、70
(6)吉村 金八210=73、69、68
(6)倉本 昌弘210=68、72、70
(6)金  鍾徳210=72、68、70
(6)白浜 育男210=74、65、71
(6)友利 勝良211=73、66、71
………《以下主な選手》…………
(11)水巻 善典211=75、67、69
(11)丸山 智弘211=73、69、69
(11)飯合  肇211=70、71、70
(11)海老原清治211=69、71、71
(11)室田  淳211=71、69、71
(11)渡辺  司211=70、70、71
(22)高橋 勝成213=73、71、69
(32)加瀬 秀樹215=68、74、73
(37)陳  志明216=72、72、72
(47)芹沢 信雄218=73、69、76

続きを表示

2011年7月9日のニュース