男子十種競技の右代 日本人初8000点到達で2連覇

[ 2011年6月6日 06:00 ]

男子十種競技で日本新記録をマークした右代啓祐

 陸上の日本選手権混成競技最終日は5日、川崎市等々力陸上競技場で行われ、男子十種競技は24歳の右代啓祐(スズキ浜松AC)が日本人初の8000点到達となる8073点の日本新記録をマークし、2連覇を飾った。優勝記録は8076点だが、風力を計測する3種目の平均値が公認の範囲の2・0メートルを超えたため参考記録。追い風7・3メートルだった走り幅跳びの6メートル97の代わりに、同0・9メートルでの6メートル96を採用した成績が日本新となった。従来の日本記録は93年に金子宗弘が出した7995点。右代は今夏の世界選手権参加標準記録Bも突破した。女子七種競技は桐山智衣(中京大)が5445点で初優勝。10連覇を目指した中田有紀(日本保育サービス)は3位に終わった。

 最終種目の1500メートルを走り終えるとトラックに倒れ込み、涙を流した。18年ぶりの日本記録更新。1メートル96、93キロの右代は「ようやく結果に結び付いた。うれしくて泣くのは初めて」と体を震わせた。冬場の沖縄合宿で苦手の短距離種目を強化。今大会は400メートル、110メートル障害で自己記録を更新して大台突破につなげた。8073点は昨年の世界ランキング20位相当。トップとの差はまだ大きく「8300点を目指す。日本でも戦える男がいると証明したい」と世界を見据えた。

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2011年6月6日のニュース