遼くん“思い出コース”恩返しVへ4打差14位発進

[ 2011年5月27日 06:00 ]

<ダイヤモンドカップゴルフ初日>3番でバーディーパットをはずし悔しがる石川遼

男子ゴルフツアー・ダイヤモンドカップ第1日

(5月26日 千葉県野田市・千葉カントリークラブ梅郷コース=7108ヤード、パー72)
 石川遼(19=パナソニック)が恩返しの優勝へ向け、4打差の14位と上々のスタートを切った。ジュニア時代に技術を磨いた思い出のコースで4バーディー、2ボギーの2アンダー、70。2日目以降はマスターズで見せたピンポイントのティーショットで上位進出を狙う。首位には6アンダーで上田諭尉(37=タニヤゴルフ)、増田伸洋(38=ドーム)、金度勲(22=韓国)が並んだ。
【第1R成績】

 巧みなリカバリーでスコアをつくった。最終ホールの9番パー4。石川はティーショットを右バンカーに入れた。125ヤードを残していたがPWを振り抜くとピンの右1メートルにピタリ。これを冷静に沈めて2アンダーでフィニッシュした。左右が狭い林間コースでフェアウエーキープ率35・71%(96位)と武器の1Wに精彩を欠きながら、小技で好位置を確保。「出遅れることなくホッとしている。ショットはボロボロだったけど、それ以外の部分でリカバリーできた」と振り返った。

 どうしても勝ちたいコースだった。自宅から車で10分ほどの距離にある今大会の開催コース、千葉CC梅郷Cを初めて回ったのは小学5年の時。近所の練習場で知り合ったコースの会員に連れられ、小学生のラウンドは禁止されていたが、こっそり回らせてもらったのが最初だった。千葉CC関係者は、石川をコースに連れてきた会員は「一人や二人じゃない。両手くらいはいた。みんなが遼君を育てた」と笑う。実は、千葉CCも石川の実力を買って小学生のラウンドを“黙認”していたのだ。その後、千葉CCは中学3年になった石川をジュニア育成選手として練習もラウンドも無料でできるよう後押しした。同関係者は「アプローチをひたすら練習していたのを覚えている」と懐かしそうに振り返る。当時、磨いた技術が初日の石川を支えた。

 千葉CC梅郷Cでの試合は07年のマンシングウエアKBSでのプロ初優勝後に出場した関東アマが最後。その時は8位に終わったが、今回は4打差とまずまずのスタートを切った。この日、精度の低かったティーショットはラウンド後に調整。「オーガスタでは半径2~3ヤードの円にピンポイントで落とす気持ちでやっていたが、日本ではいつの間にかぼやけ気味になっていた。修正して良い感じでできた。あしたはターゲットを絞っていく」。石川は思い出の“準ホームコース”での恩返しの優勝へ“マスターズショット”でチャージをかける。

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2011年5月27日のニュース