元プロレスラー木戸修さん愛娘“闘魂突破”

[ 2011年5月7日 06:00 ]

18番、ティーショットを放つ木戸。5位タイでホールアウト

ワールド・レディース・サロンパス・カップ第2日

(5月6日 茨城・茨城ゴルフ倶楽部西コース=6655ヤード、パー72)
 プロ4年目の木戸愛(21=フリー)が自己最高となる5位での予選通過を決めた。4バーディー、1ボギーの69で回り、首位と3打差の通算3アンダー。元プロレスラー・木戸修さん(61)の長女としても注目される8頭身美人。オフには一緒に合宿を行った首位の上田桃子(24=フリー)を追いかけ、決勝ラウンドに挑む。宮里藍(25=サントリー)は通算3オーバーの34位で予選を通過した。

 「プロレスラーの娘」と聞いて思い浮かべるいかつさとは真逆。8頭身のすらりとした体躯(たいく)から、しなやかにショットを放つ。最終18番は残り163ヤードを20センチにつけてバーディー。「後半はずっとチャンスが入らなかったので最後にご褒美が来た」と笑顔で締めくくった木戸に、コース脇で見守った家族からも拍手が送られた。

 谷口徹や上田桃子と組んできた清水重憲キャディーと初タッグを結成。清水氏は「短いパットは外してないし、絶対に奥の壁に当たってる。しっかり打てる選手は強い」と分析した。最後の20センチですらカップの奥に当ててねじ込んだ。父親は新日本プロレスなどで活躍し「いぶし銀」と呼ばれたが、木戸も自分から前に出る性格ではない。それでもパットに隠された“ストロングスタイル”が好スコアを支えた。

 オフには同じ事務所の先輩の上田とオーストラリアで10日間合宿をして、技術、精神面で多くを学んだ。その上田がトップに立っていることも「追いかけたい」というモチベーションとなり、快進撃につながっている。

 子供の頃には自宅に闘魂三銃士ら若手レスラーが食事に訪れ、近所のプールで遊んでもらった記憶もあるという。01年の父親の引退興行ではリング上で花束を渡した。今でも体を鍛える父から助言をもらい、プロの心構えを説かれる。「お父さんでもあり、スポーツ選手としても尊敬している」。父から娘へ。受け継がれた闘魂が、リングからコースに戦いの場を移して輝き始めた。 

 ▼木戸の父・修さん いつも素直に前向きに努力してるから、いい結果がついてきた。今年は去年よりも安心してプレーを見ていられる。でも、まだ2日間あるからね。

 ◆木戸 愛(きど・めぐみ)1989年(平元)12月26日、神奈川県横須賀市生まれの21歳。両親の影響で10歳からゴルフを始め、東北高では06年全国高校選手権団体戦の優勝メンバー。08年のプロテストに合格し、09年にステップアップツアーのマルナカ・レディースで優勝。今季はツアー予選会40位の資格で出場中。妹の侑来=ゆきな=(17)もプロ志望。1メートル72、56キロ。

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