藍 国内最速賞金4億円突破狙う!

[ 2011年5月4日 06:00 ]

<ワールドレディース・サロンパスカップ練習日>再会し、練習グリーンで抱き合う東北高出身の後輩、有村智恵(左)と先輩の宮里藍

 国内メジャー初戦のワールドレディース・サロンパスカップは5日、茨城GCで開幕する。宮里藍(25=サントリー)にとっては東日本大震災後初の日本ツアー出場。3位以内に入れば国内での生涯獲得賞金4億円を史上最速で突破する。予選ラウンドはツアー通算50勝の不動裕理(34=フリー)、世界ランク4位の崔羅連(チェ・ナヨン)(22=韓国)と同組。今季は不振が続くが、宮里が歴史を塗り替えて被災地に勇気を届ける。

 前回の日本での試合から2カ月、その間に日本の状況はすっかり変わった。前日2日に帰国して、この日はインの9ホールをラウンド。宮里は「試合を開催してくれたことがうれしい」と語りつつ、自らの役目を「まずは一生懸命にプレーすること」と語った。

 3月の開幕戦、ダイキン・オーキッド・レディースでは国内ツアー6年5カ月ぶりとなる予選落ちを喫した。米ツアーでも先週の試合で予選落ちするなど、5試合を終えて10位以内は0回。開幕連勝を飾った昨年の強さはまだ影を潜めている。

 それでも「地震が起きたり、精神面のコントロールが難しかったシーズンの序盤だった。でも自分のゴルフのコントロールはできているので調子自体は悪くない」と気持ちは前向きだ。今大会には大記録がかかっている。ここまでの国内での生涯獲得賞金は約3億9256万円。3位以内に入れば、国内での生涯獲得賞金は4億円を突破する。79試合での到達は横峯の126試合を大きく上回る史上最速記録となる。25歳323日で史上3位の年少記録にもなる。

 コースの風景は例年とは違う。大きな地震に備えて観客席やテレビの中継塔は例年の半分以下の高さ。警備員も倍増の100人態勢が敷かれ、避難場所なども確保しての開催になる。米ツアーでもチャリティーの呼びかけなどを行ってきた宮里は「復興には10年とか15年の時間がかかる。チャリティーのイベントを開くのか、1年だけでなく長いスパンで行動できたらいい」と今後の支援プランも考えてはいるが、まずは目の前に迫った試合に集中している。4億円突破へ、今季初勝利へ。「見ている人の小さな勇気になるようなプレーができればいい」と必死のプレーを約束した。

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2011年5月4日のニュース