美姫ノーミス2位!逆転女王へ絶好0・33差

[ 2011年4月30日 06:00 ]

女子SPで演技する安藤美姫

フィギュアスケート世界選手権第5日

(4月29日 ロシア・モスクワ)
 安藤がトップのキム・ヨナに0・33点差の2位と、4年ぶりの女王返り咲きへ向けて絶好の位置につけた。

 高難度の2連続3回転は「調子が上がっていなくて不安があった。失敗すると分かっていて、やる意味はない」と回避し、3つのジャンプを確実に着氷。スピンやステップもとりこぼしせず、67・98点の自己ベストには及ばなかったものの65・58点にしっかりまとめた。

 今季5戦4勝と好調だったが、東日本大震災後は練習に身が入らなかった。「自分だけ試合のことを考えていいのか、心に凄く引っ掛かった」。リンクに足を運んでも滑る気になれなかった。そんな時に届いたのが「美姫ちゃんの笑顔を見たい。それで私たちは元気がもらえます」という被災地のファンからのメッセージ。試合前は「体と気持ちのバランスがうまく調整できていない」と弱気だったが、ファンの気持ちに応えたい一心で奮起。「何かいいフィーリングを日本に伝えたかった」と爽やかな笑顔で振り返った。

 今季フリーは後半に2回転半―3回転などのジャンプを次々に跳ぶ攻撃的な構成で全て1位となっており、絶対的な自信を持っている。「気持ちを強くもって臨みたい」。“逆転の安藤”の力の見せどころだ。

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2011年4月30日のニュース