揺れる思い 白鵬「やっぱり複雑です」

[ 2011年4月25日 16:49 ]

5月の技量審査場所に向け、心境を語る横綱白鵬

 大相撲の横綱白鵬が本来なら夏場所の番付発表日だった25日、東京都墨田区の宮城野部屋で技量審査場所(5月8日初日・両国国技館)に向けて記者会見した。八百長問題の影響で本場所として扱われず、優勝者への天皇賜杯もないため「賜杯、優勝の重みを(現役の)誰よりも経験している。やっぱり複雑です」と揺れる思いを口にした。

 成績は、正式な記録となる。元朝青龍と並んで歴代最多の7連覇が懸かるが、意欲は高まっていない様子。優勝しながら野球賭博問題の影響で天皇賜杯を抱けず、涙を流した昨年名古屋場所を引き合いに出し、「もう二度と、あんな場所は来ないと思っていたが、また来た。優勝したら泣いちゃうから、優勝しない方がいいんじゃないかな」と冗談交じりに話した。

 東日本大震災の被災者のために、炊き出しや街頭募金を行っている。「相撲を取っている場合じゃないという気持ちと、今こそやらなきゃいけないという気持ちが半々です」と話す。初日まで2週間を切り「しっかり稽古をしてきた。いつもの東京場所と思い、自分の流れでやっていく」と自らに言い聞かせるように話した。

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2011年4月25日のニュース