強風もなんの!浅尾新ペアが初勝利8強入り

[ 2011年4月24日 06:00 ]

レシーブする浅尾(左)と松山

ビーチバレーJBVサテライト平塚大会

(4月23日 神奈川・湘南ひらつかビーチパーク)
 2回戦から登場した浅尾美和(25=エスワン)は新パートナーの松山紘子(24=サンドブロック)とのペアで三島和子(42=N―FOVA)、森河珠里(20=フリー)組を2―0のストレートで破り、ベスト8に進出した。24日は上位2チームに与えられる今季国内ツアーのシード権獲得を目指す。

 スコールのような強い雨に打たれても、8メートルを超える強風が吹いても、“浅尾スマイル”は全開だった。新ペアでの白星発進。「今年初めての公式戦で緊張すると思ったけど、勝って良かった」と振り返った。パートナーの松山も「こういう天候の中でも良いスタートが切れた」と満足。2人が目を合わせると笑顔がはじけた。  

 緊張の糸をほぐしたのは浅尾の豪快なスパイクだった。第1セットは序盤から主導権を握り、7―3から浅尾が打ち込んだスパイクは「バチン」という芯を捉えた音が雨音に負けることなく会場に響き渡った。そこからさらに4点を加えて9連続得点とし、相手を戦意喪失に追い込んだ。

 風も味方につけた。ボールが突風にあおられる中、松山は「悪天候も想定内」と風を読みきり、何度もサービスエースを決めてみせた。浅尾も「ミスをしないで早く決めることを心掛けた」と松山に負けじと相手コートにボール突き刺した。

 当初は3月に予定されていた沖縄県での国内ツアー予選会がデビューの舞台になるはずだった。しかし、東日本大震災の影響で中止となり、初戦は約1カ月ずれ込んだ。「日本が大変な中、多くの人に支えてもらってビーチバレーができている。明るいニュースを届けたいと思って一球一球頑張った」。浅尾は被災者のことを心に刻みながら戦ったことを明かした。

 この日は雨のためウエットスーツでの登場だった浅尾は「あした晴れたら良いですね」と白い歯を見せた。快晴予報の24日、水着を着た“ビーチの妖精”がシード権をもぎ取りにいく。

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