浅地 アマV射程!先輩・遼以来の快挙へ4差4位

[ 2011年4月23日 06:00 ]

17番でティーショットを放つ浅地洋佑

つるやオープン第2日

(4月22日 兵庫・山の原GC山の原C=6770ヤード、パー71)
 遼の後輩がバーディー量産で急浮上だ。浅地洋佑(17=杉並学院高3年)が8バーディー、2ボギーの65をマーク。通算9アンダーで、22位から首位と4打差の4位に浮上した。高校の先輩・石川遼(19=パナソニック)以来3人目となるアマチュア選手のツアー制覇を視界にとらえた。その石川は70とチャージできず通算6アンダーの19位に後退した。近藤共弘(33=フリー)がこの日のベストスコア63を出し、通算13アンダーで単独首位に立った。
【第2R成績】

 伸び盛りの17歳が面白いようにスコアを伸ばした。1番、3番のパー4ではともに第2打を50センチにつけてバーディー。10番では8メートルのパットをねじ込んだ。安定したショットと「最近では一番調子が良いぐらい入った」というパットで8個のバーディーを積み上げた。ツアー自己ベストに並ぶ65にも納得顔だった。

 「スコアボードがなくて(自分の位置は)分からなかったけれど、1位か2位ぐらいかなと思っていました」。4位でツアー8度目の予選突破を果たしたが、落ち着き払っていた。1Wの平均飛距離は280ヤードと飛ばし屋ではない。小学生の時から知る石川が「平凡なアプローチも普通に打っているのを見たことがない。バックスピンをかけるのが凄くうまかった」と言う小技が武器だ。

 高校3年生のアマチュアだが、気持ちはプロだ。来年のプロ転向を目指し、今年の予選会を受験予定で「去年のように“まだ1年あるからいいや”ではなく、ストイックに練習した」と厳しさを追求した。1月にオーストラリアで約1カ月の合宿を行った。1Wを打ち込むなど技術を磨いただけでなく、食事制限、就寝時間の徹底など生活面も“プロ仕様”にした。

 本格的シーズンインを前に刺激も受けた。昨年10月のアジアアマチュア選手権では首位発進しながら3位に終わった。その時優勝しマスターズ出場権を獲得した松山がオーガスタでベストアマを獲得。「一緒にラウンドした人が予選を通ったから、石川先輩が活躍するよりも、マスターズが近くなった」。モチベーションは高まった。

 スタート前の練習場で石川と対面。初日のラウンドについて「ナイスプレー」と褒められた。この日はスコアでも順位でも、その石川を上回った。プロツアーでの最高位は昨年のダイヤモンドカップの9位。ただ、その時は2位で決勝ラウンドに進みながら後退しただけに、うれしさと悔しさが入り交じっている。

 「去年の経験を生かしてできる限りバーディーを取りたい」。首位とは4打差。アマチュアとして史上3人目のツアーVも視野に入っている。にきびの残るあどけない顔の高校生が残り2日間、先輩プロに挑む。

 【浅地 洋祐(あさじ・ようすけ)アラカルト】

 ☆出身とサイズ 1993年(平5)5月24日、東京都世田谷区出身の17歳。1メートル68、68キロ。杉並学院高3年在学中。

 ☆ゴルフを始めたきっかけ 保育園で友人に借りたファミコンのゴルフのソフトで興味を持ち、テレビで見たタイガー・ウッズに触発され6歳で始める。得意クラブはサンドウエッジ。1W平均飛距離は280ヤード。ベストスコアは61。

 ☆将来の目標 マスターズで優勝すること。「20歳で…と区切るとプレッシャーになるので」と先輩の石川より控えめ。

 ☆主な戦績 08年日本ジュニア選手権男子12~14歳の部優勝。10年全国高校選手権春季大会優勝。プロツアーには昨年まで11試合に出場し7試合で予選通過。

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