携帯解析に数カ月…名古屋場所開催に影響も

[ 2011年4月22日 06:00 ]

 大相撲の八百長問題の全容解明を目指す特別調査委員会は21日、東京・両国国技館で会合を開き、専門業者に依頼している3台の携帯電話のメール解析に数カ月を要することが報告された。これにより、7月の名古屋場所の開催に影響を及ぼす可能性が出てきた。

 当初は今月中にも解析結果が出る予定だったが、伊藤滋座長(早大特命教授)は「(解析の終了に)数カ月かかる。全容解明は7月までできない」と長期化する見通しを示した。放駒理事長(元大関・魁傑)は「全容解明、処分、再発防止」の3点セットがそろわないと本場所再開ができないと明言している。5月場所は全容解明ができなかったため本場所開催を断念し「技量審査場所」として開催することを決断した。解析が7月までずれ込めば、全容解明が終わらないまま名古屋場所の開催時期を迎える。3点セットにこだわれば、名古屋場所は開催できないことになる。

 伊藤座長は新事実が出る可能性が薄いとの推測から「解析を打ち切る可能性もある」と示唆した。解析打ち切りで全容解明とみなし、見切り発車で名古屋場所を開催すれば、周囲から批判が出るのは必至。相撲協会は再び大きな決断を迫られることになった。
 

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2011年4月22日のニュース