復興のシンボルに!松山、楽天開幕戦で始球式

[ 2011年4月19日 06:00 ]

Kスタ宮城での楽天開幕戦で、始球式を務める松山

 ゴルフのマスターズで日本人初のベストアマに輝いた東北福祉大・松山英樹(19)が、楽天の本拠地・Kスタ宮城の今季初戦、29日のオリックス戦で始球式を務めることが18日、分かった。

 未曽有の災害となった東日本大震災。Kスタ宮城、そして楽天は東北地方の復興の象徴として期待も大きい。その中で行われる今季初戦の始球式だけに例年以上に大きな意味を持つ。これまで始球式は宮城県知事らが務めてきたが、球団関係者は「松山さんはこれから活躍していく選手。復興していく東北のシンボルになってほしい」としてマスターズから帰国後に始球式を要請。松山も「もちろん、協力させていただきます」と快諾して実現した。

 松山は10日に終了したマスターズで27位と大健闘。日本人初のベストアマに輝いた。地震の影響で練習も満足にできなかった中、世界のトッププレーヤーと戦う姿は日本中に勇気と感動を与えた。現地では「仙台に少しでも恩返ししたい」とスピーチ。13日の帰国後は、大学関係者とともに宮城県多賀城市、石巻市、七ケ浜町の役所を訪問。1リットルパックの牛乳計1000本を運ぶなど、支援活動に従事した。出身は愛媛県だが第二の故郷・東北への愛情は深い。

 松山の始球式に、捕手を務める選手会長の嶋も「マスターズは見てました。アマチュアの若い選手が世界の舞台で活躍する姿に、元気と感動をもらいました」と地元の星の投球を受けることを心待ちにしている。

 開幕から好調のチームは貯金2で首位を走る。楽天が「特別な日」と位置づける今季の本拠地開幕戦は田中が先発を務める。同日は同じく仙台に本拠地を置くJリーグ・ベガルタ仙台も本拠地開幕戦を迎える。野球、サッカー、ゴルフと競技の枠を超えてスポーツ界が仙台を盛り上げる4・29。東日本大震災の被災者へ活力を届ける。

 ◆松山 英樹(まつやま・ひでき)1992年(平4)2月25日、愛媛県松山市生まれの19歳。日本アマ出場経験もある父・幹男さんの影響で4歳からゴルフを始める。中2で高知・明徳義塾に編入し、東北福祉大に進学。現在2年に在学中。08年全国高校選手権優勝、09年日本ジュニア優勝。昨年、アジア・アマチュア選手権に勝ってマスターズ出場権獲得。日本オープン3位。得意クラブはパター。1メートル80、75キロ。

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2011年4月19日のニュース