諸見里66 26位からイッキ1差3位!

[ 2011年4月17日 06:00 ]

6アンダーで3位タイに浮上し、笑顔の諸見里しのぶ

西陣レディース第2日

(4月16日 熊本・熊本空港カントリークラブ=6473ヤード、パー72)
 26位から出た諸見里しのぶ(24=ダイキン工業)が7バーディー、1ボギーの66をマークし、通算4アンダー、140で首位と1打差の3位に急浮上した。69で回った不動裕理(34=フリー)がイ・ジウ(25=韓国)とともに通算5アンダーで首位。古閑美保(28=京セラミタ)と上田桃子(24=フリー)は予選落ちした。
【第2R成績】

 東日本大震災から学んだことがある。「何不自由なくゴルフができる幸せを思い、グチったりするのはやめようと決めました」。そう考えるとゴルフが変わった。諸見里にとっては気持ちの変化が26位から急浮上した一番の要因。この日のベストスコアとなる66を出して2年ぶり10度目の勝利を視界にとらえた。

 「今までならきっと“このグリーンは速すぎるよ”って嫌がってたでしょうね」というほどの難グリーン。「でも、いいことも悪いこともそのまま受け入れることにした」。スタートの1番で難しい10メートルのバーディーパットをねじ込むと、続く2番は4メートル、6、7番も7~8メートルを沈めてバーディーを量産した。

 もちろん気持ちだけでなく技術的な裏打ちもあった。ツアー中止期間はパッティング練習に時間を割いた。ティー2本をボール1個分の間隔で差し、さらに30センチ先にも同じくティー2本をボール1個分の間隔に差した。2カ所のティーの間にボールを通すことでストロークと球筋の安定度を磨いた。「ストロークが良くなった。速いグリーンにも合っている」と手応えを語った。3月中旬には片山晋呉の宮崎合宿に参加。初めてマッチプレーで回ったが、結果は1勝3敗。それでも、「“今まで回った女子選手の中で一番うまい”と褒められてうれしかった」と自信をつかんだ。

 男子の東建ホームメイト・カップではその片山が優勝争いを展開中。「最終日に一緒に勝てたら最高ですね」と表情を引き締めた。大震災の影響で試合がなくなった4週間。この時期に諸見里が得たものは精神的にも技術的にも大きかった。逆転を懸ける最終日。学んだ全てをぶつける決意だ。

続きを表示

この記事のフォト

2011年4月17日のニュース