松山 日本人最年少予選突破!ベストアマも確定

[ 2011年4月10日 06:00 ]

マスターズ第2ラウンド、ラウンド終了後、笑顔の松山英樹(左)と迎える東北福祉大ゴルフ部、阿部靖彦監督

第75回マスターズ第2日

(4月7日 米ジョージア州オーガスタ オーガスタ・ナショナルGC=7435ヤード、パー72)
 初出場のアマチュア松山英樹(19=東北福祉大2年)も73と粘り通算1オーバーの43位で日本人最年少での予選通過を決めた。

 朗報はホールアウトから5時間以上たってから届いた。宿舎に戻って気をもんでいた松山は「ドキドキだったので本当にうれしかった」とテレビの前で思わずバンザイ。ソファに体をうずめて「イエーイ!」と思い切りはしゃいだ。

 予選通過の条件は首位と10打差以内か44位タイまで。マキロイが通算10アンダーとなったため、通算1オーバーの松山にとって「10打差」の条件は消滅。あとは刻々と移り変わる順位だけが頼りだったが、何とか43位に踏みとどまった。

 日本人アマ初のマスターズ出場ながら、オーガスタを恐れず、カットラインも気にすることなく、無心でプレーした。「どうせ無理だと思ってたのでうまいこと回れた」と2日目も1打に集中した。16番パー3でもピンを真っすぐに攻め、手前のカラーから4メートルをパターでねじ込んだ。右手を振り下ろす派手なガッツポーズとともに奪ったバーディーが予選通過を大きくたぐり寄せた。

 17、18番の連続ボギーはご愛嬌(あいきょう)だが、予選通過は快挙というほかない。19歳1カ月での突破は昨年の池田勇太(24歳3カ月)を上回る日本人最年少記録。東北福祉大の先輩である、その池田からも電話で祝福を受けた。

 「予選を通ったからには、相当難しいけど(来年の出場権が得られる)16位を目標にやりたい」。決勝ラウンドに向けて意気込む松山には新たな“仕事”が託される。出場したアマチュア6人の中で予選突破は松山ただ一人で、日本人初のベストアマも確定した。ベストアマは最終日に優勝者とともに表彰式に出席し、銀杯を授与されて簡単なスピーチも行う。プレー以上に緊張するのは間違いないだろうが、貴重な経験が新たなモチベーションともなるはずだ。

 ≪予選通過ラインはマスターズ過去最少タイ≫予選通過に必要だったスコアは通算1オーバー、145。これはマスターズでは過去最少に並ぶ打数だった。第1日、第2日とも強い風が吹かず、グリーンが軟らかめだったことで全体的にスコアが伸びたとみられる。予選通過の最多打数は1982年の154。男子のメジャー大会における日本人最年少予選通過は09年8月の全米プロ選手権に17歳10カ月で出場し決勝ラウンドへ進んだ石川遼。マスターズでは、予選落ちがなかった1936年に21歳だった戸田藤一郎が4ラウンドプレーして29位となった例がある。海外勢では昨年、マテオ・マナセロ(イタリア)が16歳11カ月で予選を通過し年少記録を塗り替えた。

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2011年4月10日のニュース