松山 東北余震知り「逆に頑張ろうと集中できた」

[ 2011年4月9日 06:00 ]

第1日2番、バンカーショットを放つ松山

第75回マスターズ第1日

(4月7日 米ジョージア州オーガスタ オーガスタ・ナショナルGC=7435ヤード、パー72)
 ボギーを叩いても松山は落ち込むどころか、白い歯を見せて笑っていた。「緊張はなかったですね。下手くそだなあ。何やってんだって思っていた」。日本人アマチュア初の出場ながら重圧とは無縁。16、17番と連続ボギーを叩いて最終ホールに向かう途中でも、東北福祉大で同級生の岡部大将キャディーと笑い合う余裕があった。

 1番パー4では第1打を右のバンカーに入れ、2打目もグリーンをショートした。しかし、2メートルに寄せて何とかパーセーブ。「あれが気分を楽にしてくれた」と、4番では20メートルの超ロングパットを沈めて初バーディーを奪った。「このスコアで回れたのは奇跡に近い」。これまでの練習ラウンドは76、77、84、86と全てオーバーパー。最後は3連続ボギーとなったが、イーブンパーでも十分にミラクルだった。

 スタート前に東北地方などで余震があったことを知らされた。それでもウエアの右袖に日の丸を縫いつけ、キャディーバッグには宮里藍らが作った「まけるな日本」バッジをつけてラウンドした。「まさかまた大きな地震が起こるとは思わなかった。逆に頑張ろうと集中できた。みんなを勇気づけるプレーをするために頑張っている」。大学のある仙台にいい報告を持って帰りたいとの気持ちが、松山を支えていた。

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2011年4月9日のニュース