「一緒に福島復興を」東邦銀行陸上部が発足会見

[ 2011年4月8日 11:59 ]

東邦銀行の陸上部所属選手の入社記者会見で写真撮影に応じる、千葉麻美選手(左端)、北村清士頭取(中央)と握手する川本和久監督

 東日本大震災で被害を受けた福島市に本店を置く東邦銀行は8日、新設した陸上部に所属する6選手の記者会見を福島市内で行い、女子400メートルの日本記録を持つ千葉麻美選手(25)は「生まれ育った地元で陸上が続けられて幸せ。県民の皆さまと一緒に福島を復興していきたい」と抱負を述べた。

 千葉選手や女子1600メートルリレーで北京五輪に出場した青木沙弥佳選手(24)らは全員が福島大出身。3月で廃部となったナチュリルからの移籍が決まったのは震災前だった。先行き不透明で学生の内定を取り消す企業もある一方、陸上部創部の方針を貫いた東邦銀行の北村清士頭取は「地震はわれわれにとっても大きなダメージだったが、福島を基盤としている選手と社会貢献をしていきたい」と語った。

 選手は福島第1原発付近の住民らが避難している福島県営あづま総合体育館を訪れ、子どもたちと鬼ごっこやリレー対決などをして、触れ合った。女子400メートルリレーの日本記録メンバー、渡辺真弓選手(27)は「笑顔が増えてうれしい。早く福島が元気になれば」と話した。

 練習拠点の福島大は22日まで休校のため、選手は東京都内を中心に練習を行っている。

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2011年4月8日のニュース