貴部屋に松木安太郎氏の親戚が入門!15歳・柊斗

[ 2011年3月2日 06:00 ]

松木安太郎氏の親戚、松木柊斗が角界入り。相撲一筋15歳だ

 サッカー元日本代表DFで現在解説者の松木安太郎氏(53)の親戚にあたる松木柊斗=しゅうと=(15)が大相撲の貴乃花部屋に入門。5日に東京・両国国技館で行われる新弟子検査を受検することが分かった。大正時代に十両力士を出している松木家の期待を背にプロ入りした15歳は1日、東京都中野区の貴乃花部屋で決意表明。松木家“伝統”の熱いハートを武器に、八百長問題に揺れる角界に明るい話題を提供する。

 午前8時の貴乃花部屋。貴乃花親方(元横綱、スポニチ評論家)の厳しい視線が稽古場に独特の緊張感を醸し出す中、松木少年は必死に体を動かしていた。わんぱく相撲の経験があるものの、目にする光景は別世界。15歳の金の卵は兄弟子の指導を受けながら何とかこの日のメニューをやり遂げると「やっぱりプロの稽古場は違いますね」と息も絶え絶えに話した。

 名前は「柊斗(しゅうと)」で、母のいとこがサッカーの熱血解説でおなじみの松木安太郎氏。「サッカー」に取り組みやすい環境だったが、ここまでの道のりは相撲ひと筋だった。小学校4年の時に周囲の誘いで初めて出場した中央区の相撲大会で優勝。都大会で敗退しても相撲への情熱は深まっていく一方で、道場などに通ってプロ入りを目指した。近年、角界では立て続けに不祥事が起きているが、気持ちは全く揺るがなかった。相撲関係者の紹介もあって2月19日に正式に貴乃花部屋に入門。母の美代さんも「本人の気持ちに任せていますし、特に反対もしなかった」と後押しした。

 曽祖父の松木喜一郎さんは大正時代に「葵龍(あおいりゅう)」のしこ名で十両に昇進。十両を通算6場所務めた。その遺伝子を受け継ぐ安太郎氏は「祖父は小兵力士で活躍。身内から、3代後に力士が誕生したのは本当にうれしい。角界は大変な時期ですが、これからは若い人たちが新しい相撲界をつくっていってほしいし、その一員になってくれれば」と期待を寄せる。松木を預かる貴乃花親方は「こういう時期に入門してくれるのはありがたい。(安太郎氏の親族で)重圧もあるかもしれないが、人間性を向上させ、ボランティア精神を持てる子に育てたい」と話した。

 八百長問題の影響で春場所は中止。特別調査委員会の調査も行き詰まっており、初土俵の場所は決まっていないが「早く土俵に上がりたい。目標は上(関取)まで行きたいですね」と15歳の少年の夢は膨らむばかりだ。曽祖父が果たせなかった幕内力士を目指し、松木家期待の星は第一関門となる5日の新弟子検査に臨む。

 ◆松木 柊斗(まつき・しゅうと)1995年(平7)6月15日、東京都中央区生まれの15歳。小学4年でわんぱく相撲の中央区大会で優勝。小松竜道場などに所属し、中学では千代田区の町道場に通った。曽祖父は元十両の葵龍。母のいとこには、サッカー元日本代表DF松木安太郎氏がいる。趣味は音楽鑑賞。1メートル74、112キロ。血液型B。

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