気持ち良く滑れた…高橋、今季自己最高で首位

[ 2011年2月19日 06:00 ]

男子SPで首位に立った高橋大輔

フィギュアスケート四大陸選手権第2日

(2月18日 台湾・台北)
 男子ショートプログラム(SP)が行われ、高橋大輔(24=関大大学院)は今季自己最高の83・49点で首位発進した。3つのジャンプを全て決めるなど今季初の完璧な演技で、2位に6点以上の大差をつけた。全日本王者の小塚崇彦(21=トヨタ自動車)は66・25点で6位と出遅れ、初出場の羽生結弦(16=東北高)は76・43点の3位と好位置につけた。19日は女子SP、男子フリーが行われる。

 右の拳に力が入った。「始まりから終わりまで、最高に気持ち良く滑れた」。演技後、自然とガッツポーズが飛び出したほど会心の演技。高橋は昨年12月のGPファイナルでマークした82・57点を上回る今季自己最高の83・49点で、ライバルたちを寄せつけなかった。

 完璧だった。冒頭の2連続3回転など3つのジャンプをすべて決めた。空席が目立ったものの、観客の大半は日本から駆けつけた高橋ファンで、見せ場の後半のステップでは会場の盛り上がりも最高潮。“ホーム”の後押しも受けて「テンション上がりました」とノリノリの「マンボ」でラテン男を演じきった。

 心配された故障の影響もなかった。GPファイナル前の練習で小塚と激突し、腰や首などを痛めた。全日本選手権では3位に滑り込んでギリギリで世界選手権(3月21日開幕・東京)の切符を獲得。小塚を気遣い「痛みはない」と強調してきたが、実際は大きな影響があった。その後は整体に通い「もう痛みはない」(長光コーチ)状態まで回復。万全な状態に戻っていることを結果でも示した。

 今季のSPでは1度もノーミスの演技ができていなかっただけに「トラウマがなくなった。世界選手権前にSPでシーズンベストが出たことは自信につながる」と手応えは大きい。19日のフリーでは「4回転トーループをやろうと思います」と宣言。難度の高いフリップではなく、トーループで、今季1度しか成功していない4回転に挑む予定だ。「きょうと変わらず、思い切って攻めていきたい」。4回転に成功すれば、2連覇のかかる世界選手権へ向けて、もう一つ大きな自信をつかむことになる。

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2011年2月19日のニュース