どうなる相撲協会 年内全場所中止なら70億円超える大減収

[ 2011年2月7日 09:43 ]

大相撲の春場所中止発表から一夜明け、両国国技館のやぐらから下ろされる番付看板

大相撲・八百長疑惑、春場所中止

 八百長問題で、3月13日から開催する予定だった大相撲春場所(大阪府立体育会館)が中止に。日本相撲協会に与える影響は…。

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 ☆番付 次回の場所開催が決まれば、初場所での番付と成績を参考に新番付が組まれることになりそうだ。ただし、力士の処分などで空きができれば調整を加える必要があり、放駒理事長は「新しく何らかの形を考えていかないといけないだろう」と含みを持たせた。

 ☆協会の損害 09年の日本相撲協会の事業収入は約96億円。本場所での事業収入が大半を占めており約86億円。単純計算すると1場所あたり約14億3000万円で、春場所以降の年内全ての場所を中止すれば70億円を超える大減収。巡業収入も09年は約2億8000万円で、全日程中止によって同程度の減収が見込まれる。勧進元への補償などの費用も必要になると予想される。

 ☆場所前後の日程 唯一通常通りに行われるのは新弟子検査で、実施場所や日時などは今後調整する。伊勢神宮や靖国神社への奉納相撲は、参拝だけにするなど形式を変えて行う可能性がある。5月には28日に立川親方(元関脇・土佐ノ海)、29日に関ノ戸親方(元小結・岩木山)の引退相撲が両国国技館で予定されている。従来なら断髪式の後に取組が行われるが、どういう形式になるかは不明瞭だ。

 ☆相撲部屋 相撲協会から各部屋への資金支給は未定だ。現在、場所ごとに力士1人当たり部屋維持費として11万5000円、稽古場経費として5万5000円を支給。十両以上の関取を養成した師匠への養成奨励金、三役以上の力士への特別手当も支払われている。放駒理事長は「まだそこまで検討していないが、理事会で前向きに話さないといけない」と話した。

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2011年2月7日のニュース