過去の八百長は否定 放駒理事長「本当に迷惑」

[ 2011年2月7日 06:00 ]

会見で過去の八百長について完全否定する放駒理事長

大相撲・八百長疑惑、春場所中止

 春場所の中止を決めて八百長の全容解明への意欲を示した放駒理事長(元大関・魁傑)だが、過去の八百長の存在については6日の会見であらためて否定した。「過去にも八百長があったのではないか」という質問に「過去には裁判になったこともあったが、判決も出ているし、それについてはなかったと理解している。風評被害で本当に迷惑な話」とあくまで完全否定を貫いた。

 八百長疑惑が発覚した2日にも、放駒理事長は「過去には一切なかったことで、新たに抱えることだと認識している」と八百長が新たに出てきた問題だとの見解を示した。しかし、07年に「週刊現代」が横綱・朝青龍の八百長を告発するなど、角界は何度も疑惑の目を向けられてきた。ここ数日の報道でも、現役を引退した元力士らが過去に八百長があったと証言している。それでも、放駒理事長は認識を変えようとしなかった。

 特別調査委員会は7日から、疑惑がかけられている14人に対し弁護士が手分けして2回目の聞き取り調査を実施。並行して14人から提出される携帯電話の解析にも着手。さらに関取全70人を対象とした面接調査も開始する。携帯電話の提出を求める可能性もある。特別調査委は徹底調査を明言している。

 しかし、過去の疑惑にも取り組まなければ、本当の意味での解決とはならない。放駒理事長は本場所開催中止の責任については「痛感しています」と明言したが、自身の進退については騒動が収束した後に考えるとした。本気で八百長を撲滅する決意があるのか。協会トップの本気度が問われている。

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2011年2月7日のニュース